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浦和レッズが好きなすべての人々へ捧ぐ…
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別に忘れていた訳では・・・ないんだけど、どうも書くタイミングを逸するとこうなる。前回の記事から一体どんだけ間を空けているんだよ、と自分でツッコミを入れてしまったほど、わずか1週間後の試合の記事を、約5ケ月後に書くという、呆れるくらいに間を空けた2004チャンピオンシップ第2戦の話である。まあ来週またマリノス戦だから、調度良いというか、景気付けに一発。

**********

仲間が前日抽選で25番という超素晴らしい順番を引き当てたチャンピオンシップ第2戦。
『レッドカード』がカラーオフセットになっていて、CDまで付いていて、思わず買ってしまった。
何も知らせぬママ少し時間に遅れてきた仲間の一人に文句を言ったせいで、少し口喧嘩になった。
それ以外には自分的には特に何の変わりもなく、何となく普段の試合に臨む感覚だった。この試合に逆転すれば、初のリーグ優勝という緊張感はあったものの、その場が埼スタだった事もあって、特別違和感のある試合ではなかった。これまで優勝や昇格のかかった試合はあったが、なぜかこれほど穏やかに迎える決戦。自分で何故これほど落ち着いているのか不思議だったのだが、その理由は試合後にわかった。

1週間前に横浜で、奇しくもレッズが放出した河合のゴールで第1戦を0-1で落としてはいたが、この点差なら何ら心配は要らない、むしろ十二分に逆転できるはずの点差ではあった。だから、先制すれば、その勢いで逆転出来ると思っていた。
スタジアムをグルリと囲む三菱自工の『日本一のサポーターがついているぞ』広告に感動しつつ、真冬に入った12月で19時半キックオフはさすがに寒く、前回と違って駅からダッシュした訳ではないから、キックオフ時に既に身体が冷えてしまったが、試合が始まれば熱くなる。
試合は一進一退。しかし74分にマリノスは中西が退場し、そのわずか2分後にアレックスが放った長距離のFKがファーに吸い込まれた時、思わず椅子の天辺に飛び乗って飛び跳ねてしまい、あのまま落ちる俺の身体を下で仲間が支えてくれていなかったら、そのまま真っ逆さまで怪我していたかも。ひじょうに危険な歓喜の瞬間だったが、それ程までに超歓喜の同点劇だったのだ。
敵は1人退場済み、同点、そしてここはホーム埼スタ。さあ逆転の要素は3拍子揃った。以後モチベーション噴出のままロスタイムに。そう、あの悔やんでも悔やまりきれないロスタイム。・・・嗚呼神様、あの時、闘莉王のゴール前ドフリードンピシャヘッドが、ニアかファーに飛んでいれば・・・

あの瞬間、あの場面が今でも超スローモーションで思い起こされる。キックの瞬間からボールの軌道、そしてシュートまで、それ程までにキレイなヘディングシュートだったのだ。・・・だが、きれい過ぎた。ボールはきれいにキーパー正面・・・っ!!一瞬決まったと思って半分飛び上がった身体を脳が制止し、無理な体勢になった瞬間に俺の両脇が攣った。延長突入。

先月、ナビスコ決勝での二の舞だけは避けなければいけない。しかし、このパターンは・・・あの時、アルパイのヘッドが決まらなかったように、今回も闘莉王のヘッドが決まらなかった。そしてサッカーの神様は延長後半、帳尻合わせのようにエメルソンを退場させる。そしてまたも、PK戦に突入。サッカーの神様は、レッズを弄んでいるのだろうか。
PK戦だけは、この時のレッズが一番持ち込んではいけない要素だった。1人少ないFC東京にPK戦に持ち込まれて破れた11月の悲劇。ギドレッズは、90分間で勝利するサッカーを前提にした練習を続けていた。故に、PK戦というものは想定外であったのだ。聞くところによれば、ナビスコ決勝以前は、PK戦をまったく視野に入れていなかったのだという。そして破れたナビスコ決勝でのPK戦は、レッズに大きな凝りを残した。そしてそのまま、今回もPK戦を迎えてしまったのだ。また、あの時と、同じように。

ナビスコ決勝と同じ轍を踏んで破れたレッズは、以後PK戦というものを重要視するようになった。その経験が3年後のACL準決勝で生かされる訳だが、それはまた後のお話。あの時の自分は、ただただベンチに向かって走るマリノス選手陣と、ベンチを飛び出した岡ちゃんの歓喜の輪を、呆然と眺めるしかなかった。そして強烈に冬の寒さが襲ってきた。

帰路、破れた悔しさ以上に、レッズの大舞台での経験不足を嘆いた。それは試合前の自分の感覚と繋がっていた。
優勝が決まるチャンピオンシップ第2戦なのに、いつもと同じ感覚で臨んでいたかもしれない自分のモチベーションは、ある意味でこの大舞台を知らない、経験したことがない故の、経験不足が招いた感情だったのかもしれない。
始めてナビスコ決勝に臨んで、そして破れた3年前の国立での、試合前の感覚に似ていた。試合前に、ここまで勝ち進んで、ここまで登り詰めた事で、一定の満足感で満たされて、もっと大事な緊張感が芽生えてこなかったのかもしれない。今から思うと、黄金期を迎え始めた頃のレッズは、そういう人間的なクラブだったと、そう思える。

優勝したら浦和で朝まで飲み明かす予定だったが、それも叶わぬママ肩を落として終電間際で地元の駅に降り立ち、フラッと立ち寄った駅前のサンクスで、現実逃避気味に物色していると、誰かに後ろから抱きつかれた。一瞬、万引きと間違われたかと思った。
「お、こんな所で何してるの!?」イタズラっぽく話しかられ、誰かと思ったら、家族付き合いしているMさんだった。この時、優勝を逃した憔悴感で、あまり人に会いたくなかっただけに、アチャ~と思ったが、何だかこのまま家に帰りたくない気分が勝ってしまい、Mさんに「ヤケ酒つきあって!!」と自分から居酒屋に引っ張って行ってしまった。
皮肉にも、優勝を逃して地元で朝4時まで飲み明かしてしまった。
ところが、なんとMさんは次の日も仕事だったのだ。その事を飲んでいる最中は一言も言わず、普通に朝4時までヤケ酒を付き合ってくれたなんて、本当に申し訳ない事をしてしまった。すまんMさん。

**********
2004年12月11日/埼玉スタジアム2002
サントリーチャンピオンシップ・第2戦 浦和1-0横浜マ
得点/76分・アレックス(浦)
観衆:59,715人
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あの観衆をもう一度
こんばんは。 

まさに「攻めのレッズVS守りのマリノス」だった試合だったと思います。私はアレックスがFKを決めた時、PK戦になっても絶対に勝てるというシナリオを完全に作ってしまっていたので、いきなり闘莉王が外した時はずっこけましたね… 長谷部も外して、見るからに練習不足でしたね。強かったんですが、優勝するには何かが足りなかったんですよね。その足りないものを探していた頃のレッズだったと思います。とてもいい緊張感があったように思います。 

6万人を集められるように、また強いレッズになって欲しいですね。
東浦和レッズ 2010/06/06(Sun)00:28:44 編集
無題
懐かしいですね~
闘莉王・・・


勢いで誘えるときは女の子を誘う・・・ではないんですね^^;
S.ジェラード 2010/06/06(Sun)09:53:50 編集
コメントありがとうございます
東浦和レッズさん
こんばんはです。
ナビスコの嫌な負け方が頭からこびり付いて離れないままだったので、PK戦だけは勘弁な心境でしたが、同じく闘莉王がいきなり外したのには参りましたね。ああいった部分でも練習&経験不足を露呈してしまった試合でした。
6万人、そうですね、またそれだけの集客が集まるだけの試合を!!

S.ジェラードさん
こんばんはです。
今となっては、本当に懐かしくなってしまった選手ではありますが・・・
しかし、彼頼みのサッカーも、今となっては少し未練が・・・(汗)
うえ URL 2010/06/06(Sun)18:20:14 編集
遠い昔?
あの日の事ですが、つい最近なようで遠い昔のようにも感じますね。
翌年も山瀬放出、エメルソン退団といったゴタゴタがあり、開幕ダッシュもできなかったものの最終節まで優勝の可能性を残しました。

リーグ初優勝を飾った06年、もちろん本当に嬉しかったのですが
試合ごとの思い出深さという点では、04・05年はそれ以上でしたよね?
04・05年の悔しさがあったからこそ、06年の優勝が本当に感慨深いものになったというべきでしょうか。
あきら 2010/06/06(Sun)23:59:50 編集
嬉しいです
初めまして。越谷出身、広告デザイナーの者です。
実は三菱の広告は僕が作りました。
厳密にはコピーライターが書いたコピーを決まったサイズにおさめただけですが。
感動して頂いて嬉しい限りです。
この仕事のお陰で、良い席に招待され、初めて見た試合いや、レッズサポに感動して遂にはサポになった次第です。
実家から埼スタまで自転車で20分程で行けちゃう距離なのにそれまでレッズを無視していた自分に後悔していたのが懐かしく感じられます。
ロンドンまでアーセナルを観に行ったりしてたくせに。(苦笑)
最近は東京に越してからなかなか行かずになってます。またあの頃の強いレッズを観たいものです。
デザイナー 2010/06/07(Mon)15:22:20 編集
コメントありがとうございます
あきらさん
こんばんはです。
まさしく、あと1歩で優勝を逃した経験が続いたからこそ、06年のリーグ優勝に繋がったのかもしれませんね。
何と言ってもレッズは、ナビスコ、ステージ、天皇杯、リーグ、そしてアジア制覇まで、しっかり段階を踏んでの優勝が続きましたから、そういう点では、レッズの優勝というのは、ドラマチックでありますね。

デザイナーさん
初めまして。
ななな、なんと、あの時の応援広告のデザインをされた方ですか!あの歴史的な広告に携わった方からコメントをいただけるとは、驚きました。そして光栄です。
あの応援広告は、感動の記憶としてレッズで伝説になっていますよ。自分自身、あれを目にした瞬間、グッと込み上げてくるものがありました。
あの素晴らしい広告を作られた方、そしてキャッチを考えたコピーライターの方にも感謝です。レッズも、またああいう広告を出せるような、強いクラブに復活したいものです。
デザイナーさんの、今後の更なるご活躍も祈っております。
うえ URL 2010/06/07(Mon)18:48:00 編集
懐かしい!
当時は埼スタデビュー前で、また川口に住む前でした。
当時の勤務ローテーションが週末メインだったのですが、その年の秋の鹿島戦の時から週末が隔週勤務になったこともあって、正月休みを前倒ししてチケットのないまま浦和にやってきたところ、子供が生まれて3週間という友達の家で仲間内PVをやるということになり武蔵浦和で見てました。
アレックスのFKが決まった時は朝まで飲み明かすつもりだったのですが、さすがにPK負けが決まると赤ちゃん優先で、そそくさと大宮に取っていたホテルに戻って1人で残念会をしてました。

いや~、あの頃の熱気を取り戻したですね。このエントリーを読んだだけで、体が熱くなってきました(^^)b
フロントにはこの頃のDVDを見て勉強してほしいものです。
藤沢雄二 URL 2010/06/08(Tue)22:51:56 編集
コメントありがとうございます
藤沢雄二さん
おはようございます。
6年前は、まだ川口にお住みではなかったのですね。まだ6年前、しかしその6年が、今のレッズと対象すると少し昔に感じますね。選手も変わりましたし。
あの熱狂を取り戻すためにも、レッズは成長しないといけませんね。それも戦力面でも戦術面でも、そしてフロントもサポも一体とならないと、なかなかあの頃のようにはなれませんからねぇ・・・
うえ URL 2010/06/09(Wed)07:34:50 編集
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試合終了/J1リーグ第8節 柏1-0浦和 得点/72分・木下(柏) ・・・次の試合/J1リーグ第9節 浦和-ガ大阪(埼玉スタジアム2002=4月20日16:00キックオフ)


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