忍者ブログ
浦和レッズが好きなすべての人々へ捧ぐ…
[14]  [15]  [16]  [17]  [18]  [19]  [20]  [21]  [22]  [23]  [24
まだ来年2月にACL決勝が残っているものの、今年の試合は先日のフランクフルト戦をもって最後の為、これで今シーズンを締めての、総括で気分を一新してから、ワールドカップモードに移行する事にしよう。

フロントが3年前に大胆に掲げた、3年でリーグ優勝を目指すという3年計画の最終年。つまり3シーズン目が今季であった。
その結果は、周知の通り。リーグ優勝どころか、その優勝争い、いや上位争いにすら絡む事なく、それどころか逆に、シーズン序盤の躓きが尾を引いて、一時は残留争いの可能性すら見え隠れしながらのチーム運営に迫られるという、目標に対して内容と結果が著しく乖離する、何ともお粗末なシーズンになってしまった。

何故このようになってしまったのかを考える前に、そもそもフロントと強化部とチーム各々が、果たして目標のリーグ優勝を、一体何処まで本気で突き詰めていたのかを先ず考えよう。

言うは易く行うは難し、とのことわざ通り、口で言うほど目標の達成が簡単ではない事は、恐らく日頃から多くの人が理解しているだろうが、後からそれを言うには、例え結果が伴わなかったとしても、では目標に対して、何処まで、目標に見合った内容、矛盾を生じさせずに、物事を進められていたかという、この中身を分析する事は、反省材料を見付けて次に活かす為に、ひじょうに大切である。

クラブは、今シーズンを迎えるに先立ち、例年に比べて多くの選手を放出している。しかもこれまでのクラブの性質から考えたら、簡単には放出しないであろう功労選手の戦力外や、1年前に獲得した選手数人を。僅かその1年限りで手放す荒事業も慣行した。
ここから読み解く部分として、高年棒選手の放出割合が高い点。放出対象は稼働率が比較的高かったベテラン選手も多く含まれている。これから察するに、コロナ禍による財政面での苦しい台所事情があったのは間違いない。資金的に余裕があれば契約更新が可能であった選手も、コロナ赤字が影響している最中では、来季に絶対的な主力として見込まれる以外の高年俸選手は、とても抱えきれる余裕は無かったと思われる。その証拠として、ベテラン選手であれ高年俸選手であれスタメン率上位順に残され、それ以外のベテラン選手と高年俸選手は全て放出されている。
ところがこれは、1年通して監督の戦術を培い植え付けた選手の多くを、一気に失うという事も意味する。戦術の血の極端な薄まりである。

つまりここで疑問と矛盾が生じる。何年もの年を跨いだ計画を達成するには、チームを知り監督の戦術に慣れた選手を出来るだけ長く継続して保有するのは、当然の手段である。ところがクラブはその定石に反して、多くの選手を放出した。
これで戦術理解に関してはリセット率が高くなり、大量とも言える新加入選手に、1から戦術を植え付ける必要性が発生した。
時間の要するこの作業を大量の新加入選手に施しながら、しかし残された1年でリーグ優勝を目指すのである。先ずここからして、そのハードルが高くなった。

しかしその穴を埋める為に、戦術理解度が早いと思われる選手や、監督の戦術の性質に合っていると思われる選手を獲得した。
しかもコロナ赤字に影響されないよう、前年に比べたら明らかに年俸の安い選手も多く獲得しコストダウンさせ、このコストを抑えながら、若返りも狙い、浮いたコストで高年棒の主力を残しながら、状況に応じて新外国人数人を獲得して行くという、自転車操業のような選手編成と補強方法を行った感がある。

この編成を見た場合、決して戦力ダウンではなかった。ただ新外国人選手は別としても、現有戦力を著しく脅かすような日本人選手を多く補強した訳でもない。つまり戦力アップに成功したとも言い難い。
しかし、監督自身も補強に深く関わっていた以上、チームも前年のJ2からの補強の成功例に則っての、引き続き変わらぬ補強目線で、期待と満足感を抱いていた節がある。
しかも予期せぬ事に興梠が自らの希望でレンタル移籍した。これで真の意味でのFWはユンカーと木原のみ。ユンカーは爆弾を抱え、木原はあくまで高卒新人。つまり完全に計算可能なFWが皆無な状態で開幕を迎えるという異常事態。不安要素を抱えたままのスタートになった。

新外国人来日の遅れや、開幕直前のクラスター発生は不利な要素を生んだが、しかしそれはコロナ禍故の、他クラブチームでも発生し、また発生しうる状況であり、去年の総括でも書いた通り、コロナ禍が原因による悪条件に関しては、全てのクラブチームが負っているリスクとして、同等に考えて扱わなければならない。つまりこの部分だけは言い訳にはならない。
強いて言えば、外国人を含めた主力選手が数人を除けば怪我やコンディション不良の繰り返しで、シーズン通して本当の意味でのベストメンバーが組めなかった不運はあった。
だがその原因が何処にあったのか。何故に多くの選手が次々に離脱を繰り返す羽目になったのか。果たして補強選手に関する事前の調査に不備は無かったのか。そもそもメディカル体制は機能していたのか。ここは大いに疑問と不振を抱く部分である。

リカルドの求める部分も何処にあったのか。就任1年目はポジショナルサッカーを基礎としながらも、豊富な運動量から高い位置でのハイプレスとショートカウンターを多用して成功した部分があった。
ところが、2年目の今季は異常なまでにボール保持率を求める要素が高くなり、これでポゼッション率や得点期待値は飛躍的に上がった代わりに、内容に柔軟性や速さが激減して、相手の急所を突けなくなり、決定機は多いのに決定力は低いという矛盾する内容に陥った。故に煮え切れず勝ちきれない試合が増えた。
リカルドは1年目に「もっとボールを保ちたい」と公言していたところから、2年目からそれを有言実行で実践した形とも言えるが、その狙いが攻撃力はともかくとして、勝つ為に一番肝心の得点力の質の低下を招いた形である。

これら全てを踏まえた上で、では今季開幕前にフロントと強化部とチームが、3年計画の最終年に目標を達成する為に、果たして人事を尽くす事が出来たのか?と問われれば、疑問や矛盾を生じさせながらの準備をしていた以上は「否」と見るしかない。つまり穴は幾らでもあったが、その穴を埋めるには、不十分さは大いにあった。

それでも、前年の成功に近い成績や、強化部の目に見えた組織化と成長がある以上、それが隠れ蓑になり、確実に不安は存在していたものの、明確な危惧要素に繋がらなかったところに、大きな罠があった。
しかも開幕直前に行われたスーパーカップで、リーグ戦前年王者に完璧に近い形で勝利を収めた事が、逆に期待値という形の拍車を掛けて、不安要素を薄めてしまった。勝利が悪い隠れ蓑にもなる皮肉な形だが、今から思えば、このスーパーカップが今季のピークだったのかもしれない。

決して極端な悪条件でシーズンをスタートさせた訳ではないが、かと言って確実性がある体勢でスタートした訳でもない。つまりボンヤリとした不安は確実に、常に存在していた。
この中途半端な状況が、多くの試合で勝てず勝ちきれずを生んでしまったのではないだろうか。そして内容も数字も結果も、全てが中途半端に終始した。
疑問、矛盾、ボンヤリとした不安、全てが中途半端だった。もうこの要素に尽きるだろう。

そもそも2年前から振り替えれば、継続性を重んじていたのならば、3年計画の1シーズン目がどんな内容と結果に終わろうと監督を交代させていなかった訳だし、2シーズン目で選手の契約面がどうなっていようと、ここまで選手の膨大な入れ換えなど行わなかった筈である。
この流れから見るに、3年計画の3年間そのものが、疑問と矛盾を積み重ねて来た計画だったように思える。

そしてクラブは、失敗に終わった3年計画の最後の最後で、またも大きな疑問と矛盾を発生させた。
リカルドの契約満了。続投せず。2年間の継続体制は、ここで失われる。
継続性とは何なのか。過去の行き当たりばったりの運営を反省材料に、他のクラブをもお手本にしながら、今度こそ絶対にブレないクラブとチームのコンセプト構築を目標に、運営して実行しようと努力をして来た3年間は一体何だったのか。3年計画とは一体何だったのだろうか。
クラブは、3年計画そのものは表面的には一区切りとしながらも、内面的には引き続きコンセプトを継続して行く様子はある。だがそこは何もかもが未完成で道半ば故に、模索して行かなければいけない部分が多く残されている。根拠を伴った動き方が可能になるまでには、まだまだ時間が掛かるだろう。
3年計画では足りなかった部分を、引き続き手を緩めず埋めて行くしかないのだが、その猶予を改めて何処に設定するのか。それを見るには、新たに就任した監督による新体制下での、次の段階を待つしかないのだが・・・。

但しひとつだけ。今季の成果として、レッズがACLの決勝にまで進出しているという成績の事実は、素直に評価しなくてはならない。上記で指摘した矛盾さをも露呈したシーズンを象徴するかのように、国内での戦いは不振を極めながら、アジアでは決勝進出という、これこそ矛盾そのものの成績ではあるが、同じ例は過去レッズで何度も起きている現象であり、それだけ国内とアジアでは性質が違うと考えれば良い。
コロナ禍による各参加国の制限からレベルの低下や、レギュレーションそのもが疑問視されるなど、様々な指摘を受けている大会ではあるが、それでも厳しい環境で東アジアの戦いを勝ち抜いて、4度目の決勝進出を成し遂げたのは、レッズである。それは動かざる事実であり、そこは余計な卑下をせずに、胸を張って優勝を目指して行けば良いだけと考える。
しかも今回の決勝進出は、昨年末に天皇杯を征して、3年計画の2シーズン目の目標通りに得たACLの出場権を、見事に生かしたものである。つまりこの部分だけは3年計画内の成果として、今も繋がって生きているのである。
ただ願わくば、それを成し遂げた監督の下で決勝を戦いたかったが、もはやその希望は叶わぬまま、クラブとチームは、新たな戦いに向けた準備に再スタートを、きる。


という事で、今シーズンもお疲れ様でした。
この時期でのシーズン終了は異例なだけに、ここから長い空白期間が生まれますが、それだけに鋭気を養うにはじゅうぶん過ぎる時間も取れるという事で、それを踏まえながらワールドカップを楽しみつつ、例年の如くストーブリーグに一喜一憂しながら、先ずは2月のACL決勝に向けて、しっかり準備をして行きましょう。
PR
2022年  さいたまシティカップ
浦和レッズ4―2アイントラハト・フランクフルト
〜埼玉スタジアム2002

221116フランクフルト戦 試合前の福田とバインの再会2ショットだけで、既に満足感に浸ってしまった。
もちろん今フランクフルトはレッズにとって長谷部の存在が大きいんだけど、その前に自分にとっては、やっぱりバインの存在こそが大きいのである。
今やすっかりオッサンとジジイになってしまったこの2人だが、それでもこの2人が並ぶとなると、ウーベの精密機械のような左足からの超高精度ロングパスから、それを得意のスピードから抜け出て完璧に受け止めてはゴールネットを揺らす福田と、あの頃の最強コンビによる素晴らしいプレーとゴールシーンの数々が蘇るなぁ。

ちなみにフランクフルトの自分の勝手なイメージ。
フランクフルトって合併後の正式な創立が確か、旧ドイツリーグ開幕年の翌年の1904年だから、長い歴史の中でたまにタイトルを獲りながらも、リーグ優勝やUEFAカップ優勝があっても、明確な黄金期というものが無い故に、古豪と言うまでには行かない、自分がブンデスリーガを見始めてからも、成績も中位から殆どが下位で、たまに2部に落っこちるなど、そんなイメージがある。
アイントラハトっていうドイツ語では団結やら協調を意味する大層なチーム名が付いている割に、そこまで纏まりがある歴史を積んで来てはいないような気がする。
そういや6年位前だったかな、福田が、かつて自身がスポーツヘルニア手術を施したドイツに旅をするという番組で、再会したバインの自宅での食事シーンで、フランクフルトOBでもあるバインの前で、バイエルンのファンであるバインの娘が「絶対フランクフルトのファンにはならない。下手くそだし落ちるから」と言っていたのを聞いて笑ってしまったが、でも確かにフランクフルトって、一昔前までそんな感じのチームだった。
それを考えたら、よくUAFAリーグで優勝に漕ぎ着けたと思うが、今年も国内でも今のところ上位に付けているとはいえ、近年平均も行けて中位がメインなところ、何かレッズに似ているとも言える。そんな似たようなチーム同士が今年から提携しているのだから、つまり類は友を呼ぶって事かな(笑)

221116フランクフルト戦2 221116フランクフルト戦3
ちょっとフランクフルトのメンバーなんだけど、ゲッツェやコロ・ムアニや鎌田など、ワールドカップ代表召集組が居ないで若手中心だったから、ぶっちゃけよく知らない選手も多くて「誰?」状態でもあった。
が、レッズもユンカーと江坂と岩波以外は前半は控え組中心だったから、一体どんな試合になっちゃうんだろう?と半分心配していたら、いきなり、レッズの押せ押せ状態で、平野は際どいシュートを連発するし、2ゴールのユンカーなんてヒールパスまで巧みに成功させちゃうしで、パスもよく回るし、皆Jリーグの試合より活き活きしていなかったか?
まあフランクフルトも本気モードじゃないから、そういう事にはなるんだろうが、只でさえ今ジェノアから目を付けられているユンカーだけに、今回かなり目立ち過ぎたせいでフランクフルトからも目を付けられたら、ヤバイな。
せめて後半頭から出たショルツだけは目立たないでくれ!との願い虚しく、フランクフルト相手にも別格の守備に追加点まで・・・嗚呼、これでは連れて行かれてしまう。これでモーベルグまで目立ってしまったらどうしよう、と思ったら、モーは空回りしまくっていたから、こっちは安心した(笑)
逆に松尾のスピードや明本のフィジカルが相手に通用していたのに驚いたのと、牲川の冷静沈着なプレーと西川のスーパーセーブ連発と、前後半に渡りキーパーの良い部分も観れて良かった。最後の最後には稲垣君が守備で良いプレーがあったし。

221116フランクフルト戦4 221116フランクフルト戦5
親善試合だから勝敗や点差はともかく、とは思ったんだけど、でもまあそれでも予想外に沢山ゴールが生まれたし、そして勝てたし、状態が完璧ではない中でも長谷部も終盤に出て来てくれて貫禄あるところを見せてくれたし、長谷部は男の自分から見てもカッコ良いと改めて思ったし、何よりやっぱりこういう親善試合は、素直に楽しいね。

あと個人的に、最後の数分だけでも良いから、犬飼を出してあげてほしかったな。長期離脱から復帰した犬飼を、ACL決勝前に試合で慣らしておきたかった気持ちがある。大久保もどうして出さなかったのだろう?怪我気味だったのかな?

そして最後に、リカルド、これがレッズでの最後の指揮になったが、サポーターの前で長く深々と頭を下げてのお別れ、改めてリカルドの真摯で誠実な姿勢に感動した。
今回レッズとリカルドは、不本意な離れ方にはなってしまったが、しかし自分としても最後にスタジアムでしっかり拍手を送って、惜別の中でも感謝の気持ちを抱きながらのお別れが出来て、良かった。
常に情熱を注いでチームを作り、リーグ優勝は叶わなかったものの、天皇杯のタイトルと富士フィルム杯の優勝をもたらし、そしてACLを決勝まで導いてくれたリカルド。感謝とともに、どんな無様な敗戦でも、遠いアウェーでも、いつも自らサポの前に出て来て真摯に向き合ってくれた姿を忘れない。ありがとう、そしてさようならリカルド。


さてさて、これにてレッズの今年の全日程は終了。皆様お疲れ様でした。
先ずは来年2月のACL決勝に向けて、ここからは早目のストーブリーグに一喜一憂しつつ、ワールドカップで息抜きするとして、気持ちを切り替える為に、シーズン総括はワールドカップ前に、今からすぐ書く事にしよう。

ーーーーーー
さいたまシティカップ 浦和4-2フランクフルト
得点/19分・ユンカー(浦)、27分・ユンカー(浦)、47分・アラウィ(フ)、50分・ショルツ(浦)、78分・松尾(浦)、81分・フェリ(フ)
主審=中村 太
観衆:24,027人
2022年  阿部勇樹 引退試合
URAWA  ASIAN  KINGS8―2JEFJAPAN  FRIENDS
〜埼玉スタジアム2002

221112阿部引退試合 11時から和光で伯父の3回忌の法事があって、15時に中座して猛ダッシュで駆け付けたから、試合前から既に疲れたが、それだけに法事の後が公式戦ではなくて良かった。

阿部の引退試合と思いきや、闘莉王の引退試合か?というくらいに闘莉王が大ハッスルしていたが、それに輪をかけて岡野がズッコケちゃん状態を連発と、闘莉王と岡野が揃うと、とんでもない凄い事になるんだな、やっぱり。
前半のこの2人のインパクトが強烈過ぎて、本来ならばお祭り男になりたい筈の後半から出て来た槙野の存在感が、もう完全に掻き消されていたもんな。闘莉王と岡野、やはり恐るべし。相手チームながら播戸もちょっと闘莉王と岡野の同類グループになりかけていたけれど。
ここに仮に森脇が居たら、もはや収拾がつかなくなっていただろうから、今回は森脇が不参加で逆に良かったな(苦笑)

レッズの選手はもちろんだが、相手側も参加している選手が豪華過ぎたり、松井なんて当日J3公式戦にスタメン出場してから駆け付けて阿部の引退試合にも出場しているんだから、それだけに阿部がどれだけ多くの選手に慕われていたかを再認識した試合だったが、それでも控えめな阿部らしく、自分より周り全員を目立たせようとしている姿が阿部の人柄を表していて、そこがとても良かった。
それに華を添えるかのような、イェティーの演出もナイス過ぎるほどナイスだったし。

それにしても、オーロラビジョンに度々映されるオジェック、当たり前と言えば当たり前なんだが、もう完全にお爺ちゃんになってしまったな。あのかつての強面な表情がすっかり消え、選手をまるで孫を見るような優しい顔付きになっていたのが印象的だった。それだけオジェックも歳を取ったという事だが、それでもよく遥々ドイツから駆け付けてくれたもんだ。
もしかしたら、オジェックを日本で生で見られるのは、今回が最後になるかもしれない・・・と、ちょっと寂しさも感じてしまったが、それだけ今回のオジェックの姿には、さすがに年月を感じさせてくれたよ。
一方でゲルトの方は、相変わらずというかますますの満月を感じさせてくれたが(笑)

自分の子供2人にしっかりプレーをさせて、そして最後の最後でしっかり綺麗な有終のゴールを決める阿部。欲を言えばフリーキックを決める姿も見たかったが、でも考えたら、素直に決めないで、あの場面でクロスバーを叩く方が逆に難しいじゃん!と思ったが、まあ蹴ったのは阿部莉王という選手だったからな・・・。

221112阿部引退試合2 221112阿部引退試合3
ロスタイムが本当にあと22分あれば良いのに、と思いながら、名残惜しい足跡を残して、楽しい時間がアッという間に過ぎてしまった。
試合後に阿部のレッズ時代を振り返る映像が流れたが、ミスチルの曲とコピーと映像の3つが妙にマッチしていて、感動して、つい我を忘れて見入ってしまったよ・・・。

レッズ時代の振り返りと言えば、最後に阿部の現役時代の振り返りを自分もひとつ。
阿部が移籍して来てレッズデビューした試合で、先ず驚いたのは、阿部のボールトラップの完璧さ。パスを受けるにしてもボールをカットするにしても、足元でボールが吸い付くように完璧にピタッと止めるのだ。
サッカーでは何気ない至極基本的な技術なのだが、それでも日本人選手でここまでトラップが巧くて上手な選手が居るのかというくらいに完璧だったのだ。
裏を返せば、それまでのレッズで、如何にトラップすら満足に出来ない選手が少なくなかったかという事にもなってしまうが、もちろんレッズとて過去に福田や伸二のように基本技術がしっかりしている選手は居たが、それを含めて阿部を観た時に、こういう基本的な部分を高次元でこなせる選手だからこそ、プロとして代表として大成できるものなのだと、改めて感心したのを覚えている。

唯一の心残りは、阿部のリーグ優勝のシャーレを掲げた姿を見るのが叶わなかった事だが、それでも2度のACL優勝を含めた数々のタイトルを獲得できたのも、確実に阿部の力が大きかったのは間違いないし、最後は古巣のジェフに戻るかもしれないと言われながら、最後までレッズの選手として終えてくれた事、また指導者としての第2のサッカー人生を引き続きレッズでスタートしてくれている事、つまり現役は終えても阿部がレッズの一員であり続けている事が、頼もしい。

そんな阿部に感謝し、引き続きのサッカー人生を応援しつつ、ジェフでもレスターでもレッズでも代表でも、そしてキャプテンとしても、大車輪の働きだった長い現役生活、本当にお疲れ様。


さて、今年の「試合」は残すところ来週のさいたまシティカップ・フランクフルト戦のみとなってしまった。平日水曜開催の親善試合が年内最終戦というのも違和感ありありだが、それだけに今年のラストマッチを、とにかく心の底から楽しんで終わりたいと思う。

ーーーーーー
阿部勇樹引退試合 URAWA  ASIAN  KINGS8―2JEF・JAPAN  FRIENDS
得点/20分・阿部(J)、36分・闘莉王(U)、38分・闘莉王(U)、41分・阿部PK(J)、55分・武藤(U)、67分・梅崎(U)、73分・興梠(U)、81分・阿部湧(U)、89分・阿部涼(U)、90+1分・阿部(U)
主審=家本政明(前半)、村上伸次(後半)
観衆:24,714人
例の報道されていたポーランド人の監督、本当に来た・・・。

◆マシエイ スコルツァ監督就任のお知らせ(レッズオフィシャル)

公式のマシエイ・スコルツァの顔を見た時、一瞬髭の無いジョン・カビラか?と錯覚したが、もちろんジョン・カビラではなくて、どうやら本物のマシエイ・スコルツァのようだ。

その前に、バイアーロルツァーやマッシモの報道は一体何だったんだ?という話だが、まあこの両者は、結局は単なるリストアップか、良くて水面下でスコルツァと同時の交渉相手だっただけだろう。

それよか、新監督就任の公式発表は、本当の意味で今年の最終戦となるフランクフルト戦の終了後すぐだと予想していたが、まあ公式戦が終了した後だから理に敵っているとはいえ、それでもこの早いタイミングでの公式発表は、少しだけ予想外だった。
クラブが例年はダラダラ先延ばししてサポーターの気持ちが落ち着いた頃に掲載していたマニュアル的1年振り返り作文を、意外にもやたら早目に掲載したのも、スコルツァの監督就任をこのタイミングで発表したかったからかと、府に落ちた感がある。

チームとしては、リーグ戦の前にACL決勝が控えている以上、早く体制作りをしてチームを固める必要はあった筈だから、とにかく一刻でも早く来季に向けた新監督就任を決めて、チーム体制を整える必要があったのは、理解できる。

ただサポーター目線というか、個人的にこのスコルツァという人物は、今回報道されてからが初耳で、自分かなり昔からドイツ好きのブンデスリーガは良く見て来ているから、比較的ドイツサッカーは得意分野なんだけど、それから外れていきなりポーランド人で、プロ選手としては同国で2年間しかプレーしていない上に、指導者キャリアでは率いたクラブは多い割に、殆どがポーランド国内での指導歴で、少し中東に出た事があるという人だから、未だに「誰?」という感情が大半で、本当にどういう人物かまるでわからないから、何と言って良いやら、まるでチンプンカンプンである。

何か本国ポーランドでは、監督としてかなりの高実績の経歴みたいだから、そこを考えると期待値が高いのだが、そもそも自分ポーランドリーグは全く馴染みが無いから、本当に全くわからんし、井の中の蛙にならなければ良いが・・・。

まあ肝心なのは国籍ではなく、指導者としての力量と、どういうサッカーを志向し指導しているのか?という事だが、そこも今は全くわからんから、何をどう言って良いやら・・・?

尤もフロントというか今の強化部が継続したいコンセプト、求めるサッカーは3年前からだいたいはわかっているから、スコルツァは、つまりそういうサッカーを指導できる、リカルドより期待できる指導者だからこそ招聘したのは確かだろう。
今は、もうそういう部分しか見えて来ないのが実状であり、この監督の人物像は、おいおい調べて行きながら、見て、ゆっくり順々に評価して行くしかない。

何れにしてもレッズにとって、日本が初で未知数の監督はフィンケ以来であり、個人的にフィンケはフライブルク時代から、同クラブを16年間支配した監督としと知っていたが(だから自分は大反対したんだけど)、スコルツァは個人的に全く知らない人。だから賛成も反対も、どちらも選べない。
それだけに、何もかもがわからない人だけに、本当の意味で、楽しみ半分、不安半分な監督になる。

とりあえず、顔がジョン・カビラに似ているという部分だけ親しみを持ちながら、本国ポーランドでの実績がそのままレッズでの成功になるよう、期待しよう。

先ずは、ジョン・カ、じゃなかった、スコルツァさん、浦和へようこそ。
公式戦日程が終了した途端に選手の動向が堰を切ったように流れ出すのは毎年の事だが、その中でも興梠の復帰報道にはぶったまげた。

興梠が自ら希望しての札幌へのレンタル移籍が決まった時に、ショックとともに、年齢的な事やミシャの存在を考えると、恐らくは片道切符になるだろうと思っていたから、この復帰報道にはストレートに驚いている。

この報道が本当だとしたら・・・、

ローストチキンこおろぎの存在が興梠復帰の原動力だな。
・・・というのは冗談だが(あながち冗談でもない部分はあるだろうけど)、自分は過去ここでリカルド就任時点で書いた通り、リカルド体制以前はフリーマンとして遊撃的な選手を自覚していた興梠にとって、プレーエリアの積極的な確保と全体的な連動性を高次元で求められるポジショナルサッカーに於いて、タイプが全く違う興梠は合わないと危惧し指摘した。
そしてその通りに、リカルド下では全くと言って良いほど興梠は機能せず、それまで記録を達成するまでに前年まで2桁得点を維持して来た興梠の得点力は、リカルド下ではいきなり深刻な大幅レベルで激減してしまった。

やはりリカルドのサッカーと自身のプレースタイルは絶対に合わないと改めて自覚した興梠は、高年俸契約が来季も存在するにも拘わらず、慰留するクラブに背を向ける形で、自ら希望して自分を生かせ慕うミシャの指揮する北海道の地へ旅立ってしまった。

札幌としても伸二に続き、興梠という日本サッカー界のレジェンドを確保する事は、ブランド価値を著しく高めるから、高年俸を肩替わりしてでもレンタル獲得したのであろうし、このレジェンドを近い将来スタッフ入閣を見据えての、そのまま興梠を札幌の選手として残したかった部分はあるだろうが、ところが意外にも、興梠とは合わないサッカーをするリカルドが今季限りで契約解除となった事で、興梠自身がレッズに戻る大義名分が出来てしまった。

凄い流れである。野球で言えばカープへまさかの補償奪取された長野が巨人に電撃復帰するように、サッカー業界も、何が起こるかわからない。
完全に片道切符と予想した自分も、リカルドの3年目があるだろうと確信していたからこそ、それに合わない興梠のレッズ復帰は無いだろうと予想していたのだが、その予想が180度見事に外れては、ここに来てレッズ復帰報道である。
興梠が札幌残留を希望するならば、興梠を重宝しているミシャは手放す理由は無いし、資金面では決して潤沢とは言えない札幌が来季の興梠の給料を払えないから、というのはあるかもしれないが、何れにしても興梠からしたら、リカルドが去るレッズに復帰するには、渡りに船だろう。

興梠が復帰するならば、素直に嬉しい。
ただ、問題はここから。

一番肝心な部分である、戦力として機能するのか?という点である。
いくら毎年2桁得点をキープしていた点取り屋であっても、それはあくまで3年前までの話。札幌でもいぶし銀のプレーで魅せる部分はあったとはいえ、点取り屋としての存在感は眼に見えて衰えているのは確かだし、そして何より明らかなキャリアの最終盤を迎えている年齢に於いて、果たして何処まで動けるのか、活躍できるのか、その懸念材料を消すだけの限りあるA契約保有枠1つを使ってまで復帰させるだけの価値があるのか、という当然の見方は発生する。

またサポーター目線では次の監督が報道だけで、未だ正式にわかっていない現状、そもそも新監督がどういうサッカーをするのか、そのサッカーに合うのか?という不安も。
尤も水面下で次期監督は内定済であろうし、復帰が事実ならば、興梠もその中身を聞かされた上での復帰であろうし、いくらクラブがレジェンドの存在を強く感じて、最後はレッズの選手として引退させる為に復帰させたくとも、何より新監督自身が、行うサッカーから端から構想外のタイプの大ベテラン選手の復帰を、わざわざ受け入れてまで契約するリスクを負う訳もないだろうから、次の監督の志向するサッカーが、少なくとも興梠が取りつく島も無いほど全く合わないサッカーではないだろうという逆算予想は出来る。

こう色々と考えると、興梠復帰の準備は整っていると言えるから、後は札幌とのレンタル契約期間が満了した上での、正式なレッズ復帰の発表を待つだけという事になる。

それが実に待ち遠しいが、だからこそ早く、「おかえり慎三」と言いたいソワソワした自分が居る。
2022年  J1リーグ第34節
浦和レッズ1―1アビスパ福岡
〜埼玉スタジアム2002

221105ホーム福岡戦 試合終了直後から北ゴール裏の半数がセレモニー対応ボイコットで異常事態になってしまったが、毎回の如く立花社長のテンパっているかのような無駄に声だけデカいマニュアル的な演説はともかくとしても、さすがに実際に現場で戦ったリカルドと選手に対して、最後にそれに背を向けるのは、余りに失礼な話だと思い、成績云々は別として、やはり最後はしっかり監督と選手に向き合う事にした。

だからと言って、考え方は人それぞれ。今回の北ゴール裏住人の試合後の行動で、ボイコットにしても残るにしても、どちらを選択しようとも、何が正しいかは後世が決める事だし、つまり正解は無いし、どちらとも責める必要もないし出来ないのだ。
要は、その行動が、周りに流されたからではなく、本当に、自分の信念を持って、責任を持って行ったかのみが今は重要である。そしてそれこそが一番大事なのである。
ただ懸念されるのは、こういう事が起きると、また頻発すると、北ゴール裏にも変な分断が起きやしないかと、それだけが心配である。実際に最近ゴール裏でもかつての統一感が薄れて、それどころか考え方がバラバラになって来ている感じがするし。只でさえ世界的に右か左かの両極端な考え方が対立と分断を生む構造化しているだけに、ね。

221105リカルド最終節挨拶 それと自分は前回の記事で、去り行くリカルドに対して、しっかり感謝と拍手を送ると公言した以上、その言葉に偽りが無いように、自分に嘘をつかないように、そのリカルドに対しても最後まで真摯に正面から向き合わなければいけなかったのである。
しかしそんな中でも空を見上げれば、暮れ行く中で夕陽に照されながらもドンヨリとした晩秋の雲が、何か物悲しかったな。空虚感、である・・・。

まあそのリカルドのレッズでの公式戦最後の指揮となる試合だけは、是が非でも勝ってリカルドに自ら花道を作ってほしかったが、希望と現実の開きは大きく、最後は今季1年やって来た煮え切らないサッカーのそれを、また最後までやっているかの内容に終始してしまったのが残念だ。
ただこの期に及んで、もう内容云々を書いてもどうにもならないし意味は余り無いから、そこは無理に追求しないし、監督が代わるならば、ちょっと乱暴な表現になるが、ハッキリ言って今更どうでも良いんだけどね。
ただ今回のリカルド采配からして、交代枠を2つしか使わなかったのが物足りなかったけれど。戦略や状況を無視してまで無理に交代枠を使いきれという訳ではないのだが、それでも最終節だし、もしかしたら今節がレッズでプレーする最後の試合になるかもしれない選手が居たかもしれず、だから多くの選手のプレーを観る為にも交代枠を使い切ってほしかった。しかしその希望に反して3人も交代枠を残すという、どうしてそんな消極的な選手の使い方をしたのかがよくわからない。
そういえば前節マリノス戦も大量リードを許した状態でも交代枠を2人も残して終わっていたし。尤も今回は福岡も同じく交代枠を3人残したママだったから、こういうの最終節に近付くに連れて、何か選手との契約の関係があるのだろうか?ここはよくわからん。まあそれも今更言っても後の祭りだ。

何れにしてもリカルドに関しては、最初に出て来た時点でサポーターに対して深々とお辞儀を繰り返す姿を見て、それだけで心に来るものがあった。
こういう真摯な部分を見せてくれる監督と、こんな中途半端な形で別れるのは、やはりさびしいし、悲しい。
次の監督も、真摯な部分を持ち合わせた監督であってほしいが、しかし真摯すぎるのも、また監督としては甘いのかな。その辺は何がどう正しくて監督に適正なのかは、わからないが・・・。

その後任監督人事報道も、アヒム・バイアーロルツァーやマッシモ・フィッカンディーの名前が出たと思ったら、昨晩になって今度はポーランド人のマチェイ・スコルジャとか飛び出したし。しかも既に合意間近で、埼スタに居たなんて噂も一部では出ているが。一体どうなっとるんだ???
今年は師走になる前から、早くも後任監督人事で踊らされる羽目になるとは・・・。

221105ザ・反省会 恒例のリーグ戦終了後の、浦和でのザ・反省会である。
肴のメインは、鍋である。「チゲ」である。「チゲ鍋」と表記してしまうと、あっちの国では「鍋鍋」という意味になってしまうのである。至極どうでも良い話である。ザ・ヤケ酒状態だが、〆の雑炊が美味かったのが幸いである。

・・・、ちょっと話が脱線したが、とにかく今年はリーグ戦も天皇杯もルヴァンも、全てが中途半端に終わってしまった上に、最後はリカルドと契約解除という泣きっ面に蜂みたいな出来事が発生してしまったが、まだACL決勝でビッグタイトル獲得の可能性が残されているのが唯一の救いだが・・・。

という事でリーグ戦も終了。
ここからは来年2月のACL決勝まで公式戦が無い分、それだけに阿部の引退試合とフランクフルト戦は、肩の力を抜いて楽しもうじゃないか。

ーーーーーー
J1リーグ第34節 浦和1-1福岡
得点/56分・岩波(浦)、60分・フアンマ(福)
主審=松尾 一
観衆:33,816人
<< 前のページ 次のページ >>
ようこそ!!
試合終了/J1リーグ第10節 浦和2-1名古屋 得点/24分・安居(浦)、70分・サンタナPK(浦)、90+2分・和泉(名) ・・・次の試合/J1リーグ第11節 川崎-浦和(Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu=5月3日16:00キックオフ)


★みんなのなんでも掲示板★
掲示板利用規約

☆インフォメーション
■5/17=「たのしいラボ」さんと相互リンクしました。■11/21=「誰も教えてくれないサッカー観戦を100倍楽しむ方法!」さんと相互リンクしました。■7/29=「サッカーの技法をすべての人に」さんと相互リンクしました。■10/1=忍者ブログは先月末をもってトラックバック機能が廃止になりました。これまでTBを送信していただいた皆様ありがとうございました。

ツイッター↓
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[05/02 ScottSlott]
[05/02 tury_kity_rzPt]
[05/01 Walterrog]
[05/01 laz692]
[05/01 KirbyGlick]
最新トラックバック
リンク

にほんブログ村 サッカーブログへ



にほんブログ村 サッカーブログ 浦和レッズへ
リンク

【相互リンク大歓迎受付中!!】
プロフィール
HN:
うえ
性別:
男性
自己紹介:
埼玉県富士見市在住

レッズと酒に生きる。
スタジアムではゴール裏住人であります。
ブログ内検索
アクセスカウンター
アクセスカウンター
メールフォーム
バーコード
携帯からも閲覧できますよ。
忍者ブログ [PR]