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浦和レッズが好きなすべての人々へ捧ぐ…
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さて、天皇杯優勝を成し遂げて、もっとその余韻に浸っていたいとはいえ、クラブは既に来季に向けて動き出しているし、年も押し迫っているので、早々に総括を。

自分は昨年のシーズン総括で、このシーズン開始前にフロントが打ち出した3年計画を、その1年目があまりに中身が薄く先行きが不透明だった事から「荒唐無稽」と言い放ってしまった。それだけチームが、残るもの、上積みするもの、収穫が極めて薄いシーズンだったからである。
また同時に「3年計画(の1年目)は、チーム強化の為より、強化部の組織化の為」と書いた。今回の話の最大の肝は、この部分である。つまりチーム強化の前に、それを司るべき強化部がどう成長し何処まで強化されたのか。その批評無しに語れない総括になる。

2年前に刷新された強化部トップは、土田SDとそれを補佐する西野TDというOBコンビだったが、当時は率直に言って素人人事とも言える状態だった。しかも西野TDに至っては大学教授と掛け持ちで、果たして強化担当として何処まで集中できるのかという不安要素があった。
その1年目序盤の強化部の評価は周知の通りで、3年計画の初年度でありながら、ステップアップを全く無視して、いきなりACL出場権獲得をノルマとして課す矛盾があったり、「攻撃サッカー」やら「浦和を背負う責任」という実に派手なスローガンを掲げながら、その中身は抽象的なものだったりと、強化部はおろかフロント全体が頓珍漢な指針を掲げており、とてもではないが途中までは、実のある仕事をしたとは思えない状態であった。
つまりこの時点では「荒唐無稽」そのものであり、元々はフロント幹部が素人人事の強化部に無理難題を押し付けていたが故に、それを言わされるがままになっていた強化部から荒唐無稽な無理難題を押し付けられていた大槻体制は、チーム強化と若返り要請がありながらACL出場権獲得ノルマの矛盾で板挟みとなり、どっち付かずの成績に終始した結果、最後は蜥蜴の尻尾切りのように切り捨てられる事になる。

これに至るまで強化部新体制初年度によるその組織化という話になるが、上記で蜥蜴の尻尾切りと表現したように、ある意味で大槻体制を踏み台という名の犠牲にしながら、その成果が表れたのはシーズン終盤。
当時J2徳島を4シーズン率いて、欧州に於ける最先端かつスタンダードかつ緻密で超組織的攻撃サッカーを思考し指導して成功していた、その高い戦術構築能力で高評価を受けていたリカルド・ロドリゲスが、徳島からの契約延長要請を断り、J1クラブへ売り込みをかけてきた事から始まる。

レッズとしては先が見えない状態にあった大槻体制を見限り、来季に向けて、発動中の3年計画を2年目から本格的に実行可能にする為の、長期スパンで託して組織的な攻撃サッカーが実行可能なチームを作れる新監督招聘に迫られていた。
リカルドは将来的に欧州名門クラブを率いたい野心を抱きながら、4シーズン率いた徳島の昇格が見えた時点で一区切りとし、(本人曰く)居心地の良かったクラブの熱烈な契約延長要請をあえて断り、自らのステップアップとしてJ1でも名のあるクラブの監督就任を望んでいた。
このレッズとリカルドの利害が、全く同時期にピタリと一致した。すぐリカルドに飛び付いたレッズは、あれよあれよという間に交渉を成立させた。この極めて迅速な動きは、過去に何度も監督人事で後手を踏んでいた過ちを教訓として活かしたという意味で、評価の第一歩と言える。

1年間の慣れない業務を続けた土田SDが終盤に疲労で倒れたアクシデントはあったが、それだけ土田SDは厳しい環境に晒された事で、強化責任者としての経験値を得たとも言える。またこれに絡んで補佐役の西野TDの存在感も明確に発揮されて行く。

リカルドの監督招聘に成功したが、しかし一方で興梠に代わるべき新エースとして、加入2年目に更なる得点源として計算できるレオナルドを、開幕直前に中国マネーで引き抜かれるという、絶対にあってはならない時期にあってはならない引き抜かれ方をされてしまう。
中国マネーに対抗できない事情は考慮すべきだし高額な移籍金を獲得した事実はあるが、このタイミングでの選手の引き抜かれ方はラファエル・シルバと同じ過ちを犯した事になり、これを毎回許していたらチームは立ち行かなくなる。しかも当時はコロナ禍による外国人入国制限で新規外国人補強が儘ならない中であったし、デンも治療中で、これでは助っ人外国人が皆無となる異常事態。更に大きな主力として成長した橋岡が、五輪代表入りが危ぶまれていた事から海外移籍を熱望して、レンタルではあったがベルギーリーグに引き抜かれており、出て行く選手のインパクトだけを見たら戦力ダウン必至で、事態は深刻であった。しかしこれも元を辿れば、フロントと強化部の選手へのプロテクト能力が低かった故の失態であった。

日本人選手に関しては、契約満了の選手を多く「整理」した事と、近年まれに見る有望株の新人獲得に成功しており、前年に比べたら選手の大幅な入れ換えに成功した。
とはいえA代表クラスではない補強、またコロナ赤字による補強資金の限界もあり、J2を熟知するリカルドの見極めの協力から年棒の安いJ2チームから引き抜く方法も採用された為、この時点ではコロナ赤字によるコストダウン、選手の入れ換え、また若返りの度合いも強く、目標達成に向けて確実に計算できる選手が補強されたとは言い難い。

新体制発足後のチーム状態は、リカルドの手腕が早くも発揮されての、開幕戦での衝撃的なチームの変貌状態が披露され、また補強選手の中でも取り分けJ2組が想像以上にフィットし早くも主力化するなど幸先の良いスタートは切れたが、しかし作りたてのチームではまだまだ穴も多く、上位クラスのチームには完成度の違いを露呈しては大敗を喫している。

しかしこの間の強化部の動きが凄まじく、ノルウェーで得点王達成直後に契約問題で揉めていたユンカー、柏で監督との確執から退団の兆しが見えた江坂、マルセイユの主力でありながら日本復帰を希望していた酒井、日本に興味を持っていたデンマークリーグMVPショルツ、水戸でJ1レベルの実力を発揮していた平野と、これら有力選手に早々に接触しては、次々に交渉を纏めてしまう。
資金面では三菱重工の強力なバックアップがあったと言われるが、状況に眼を張り巡らして隙を逃さず、他から狙われる前に後手を踏まず迅速に対象に接触して獲得する動きは、前年秋に直ぐ様リカルドに飛び付いた時点からして、強化部そのものの成長具合が見える流れである。

多くの代表レベルの選手獲得、これで確実に計算が出来る体制となったチームは、後は高い指導力と求心力を持つリカルドのチーム作りによって、夏場以降に着実に成果を表して行く。
その総仕上げというべき終盤に見せた川崎戦やマリノス戦の戦いぶりは、序盤で大敗した同じ相手との差を明確に縮めては、8ヶ月でチームが大きく成長した姿を見せた。
こうした上での天皇杯優勝によるタイトル獲得がある。今回は運や偶然性や1発勝負頼みの勝ち上がりではない。もちろん最後の2試合を見てもチームを去り行く功労選手絡みのモチベーション抜きに語れない優勝劇ではあったが、それ以前にシーズンを通した根拠ある成長の証として、着実に勝ち上がっての納得のタイトル獲得と言える。

クラブチームが本当に強くなる為には、監督の力だけではどうにもならないし、選手の力だけではどうにもならないし、強化部の力だけではどうにもならない。これらが何れも高いレベルで三位一体となった時に、その力が発揮されると思う。
そういう意味では、高い構築能力を持つ監督、代表レベルにある多くの選手、またそれを揃える組織力を得た強化部と、まさに三位一体になったのが今季と言えるかもしれない。
そのスタートが「荒唐無稽」だった2年前のレッズであり、最初は単にフロント幹部の傀儡だった強化部が、荒唐無稽な計画初年度を無駄にせずに、その間に必死に組織化して成長を遂げ独り立ちした結果だったと思う。
右も左もわからない状態だった2年前の素人人事による、単に上から言わされていたACL出場権目標とは違い、強化部が成長しながら自らの仕事で構築して行ったのが今季のACL出場権目標である。つまりこれこそが本当の責任であり、「浦和を背負う責任」と言うならば、強化部が身を持って必死にそれを証明する為に先頭に立って動いて、有言実行で達成したと言える。

そのフロントと強化部の元でのリカルド体制がある。これまでの現場任せの悪しき伝統を排除し、現場に丸投げではなく、監督頼みではなく、フロントと強化部が一貫した方針の元で、監督と密にコミュニケーション関係を築き進めながら、かつて繰り返していた補充レベルではなく、それまでの主力を何人もベンチやベンチ外や放出に追いやるような、徹底して飽くなき実のある補強を続けて現場をサポートして行く。だからこそ現場を納得させ、信頼と信用を得られる。フロントと強化部のこの部分が足りなかったら、いくら有能なリカルド体制とて、恐らくここまでの良成績は残せなかっただろう。

リーグ戦は上位に留まり、ルヴァンカップは4強入りし、天皇杯優勝で目標のACL出場権獲得。ここまでは計画通りに進んでいる。変革の時を迎えているレッズにあって、現状に満足せず、引き続き手を緩めない事が重要。
去年の総括では、フロント自らの失敗の連続で幾度にも渡って繰り返して来ていた乱暴な人事を非難したが、現体制では状況を見極めてのメリハリある人事を行っている。もちろんコロナ禍による収益減が無かったら、また違った運営方法も可能だったのかもしれないが、そんな厳しい状況の中でも、更なる目標達成の為に大幅な血の入れ換えを断行している今、何人もの功労者との別れには、多少目を瞑る事こそ、来季はリーグ優勝目標とアジアへ再挑戦するクラブとチームの為になると信じたい。


という事で、今シーズンも激動の中で大変お疲れ様でした。今季は3年ぶりに天皇杯でタイトルを獲得した事で、気持ちの面ではかなり穏やか。やはり優勝って人を幸せにさせてくれる良いものだと、改めて・・・。
ここから昨年にも増してかなり騒がしいストーブリーグになる、いや既にそうなっていますが、それに一喜一憂するのもまた年末年始の風物詩。
引き続きコロナに気を付けつつ、また来シーズンに向けて鋭気を養って行きましょう。
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さて、総括しよう。ここから来季にかけては、人事や補強がバタバタと動きそうなので、総括も迅速に行ってスッキリしつつ、来季に向けて気分を一新したいと思う。

先ず今年は、新型コロナウイルスという世界的パンデミックにより、Jリーグも序盤から大幅な中断期間を余儀なくされ、また再開後も大会レギュレーションと日程の変更、また無観客試合やビジターを含む入場制限付き開催など、通常とは大きく異なるシーズンになった事は前提となる。
但し、今総括によるクラブチームの評価は、コロナウイルスという条件を一切挟まずに行う事を始めに言っておく。理由として、約10年前の東日本大震災のような地域的な不利条件が発生したものとは違い、コロナウイルスによる条件は、全てのクラブチームが一律に被ったものと考える。厳密に言えば地域間やクラブ間で多かれ少なかれ異なる部分があるのは事実だが、それを逐一評価対象に加味していたらキリがなく、またコロナウイルスを免罪符にしての逆に正当な評価が薄れてしまう危険性がある故、そこはご了承を願いたい。

今季のチーム体制は、レッズにしては珍しく早々に固まった。即ち最終節翌日には、オリヴェイラ解任を受けてシーズン途中から2度目の指揮を執っていた大槻氏(以下いつも通り親しみを込めて組長と表記する)体制の継続が発表されたからである。
但し、組長体制で得た成績からして、例えACL勝ち進み組を全く考慮しないJリーグの至極酷い(←ここは改めて強調したい)日程設定下でのACL準優勝という評価はあっても、国内リーグ戦では残留争いに片足を突っ込んでしまった上に、結果的に14位という一歩違えればJ2降格の可能性もあった著しく低迷した成績から、どう考えても監督交代は避けられないと思われた。
ところが、最終節翌日には監督続投発表という、これまでのレッズのフロント判断からしたら、誰もが首を傾げる異例の継続人事が成されたのである。

ここからは完全に自分の憶測になる事を予め断っておく。

毎年のように監督解任劇が続いた事で外部から信用を失い、もはやクラブには新たな監督を得る力も信用あるパイプも無く、例年繰り返される放出人事による人材の枯渇で、再びの昇格人事も不能に。結局のところ組長に引き続き監督を託すしか道が無かったのだろうと思われる。
ようするに新監督以前に、新監督探しの肝となる強化部体制でさえ、解任した中村修三GMの後釜すら、これまでの経過から人事を得られず、苦し紛れに現場でGKコーチしか経験が無い土田氏を強化責任者としてフロント入りさせ、それでは明らかに不完全であったが故に、そこで大学教授であるOBの西野氏に懇願して土田氏の補佐に充てた。しかし強化部経験が皆無でパイプが無い2人では、素人段階から新監督招聘業務など、どだい無理な話だったのだろう。

外部からの信用を著しく失っていながら無理に新監督探しを続ければ、オファーする監督に立て続けに断られ異常事態に発展した9年前の二の舞になる。それでも9年前は広島を契約満了になり就活中だったミシャと、新監督招聘が不能に陥っていたレッズと、偶然にも寸手で利害が一致したが、また今回も同じようになるとは限らない。ならば、時間の無駄になるよりは早々に継続体制を固めて、少しでも傷口を回復させようと判断したのではないだろうか。

しかし成績からして、これではファン・サポーターの納得が得られない。そこで考え出された苦肉の策が、『3年計画』という、最もらしいチーム強化計画だったのだろう。
鹿島や川崎などブレないコンセプトで継続性を貫いて成功しているフロントをお手本に、レッズも今季から一貫した方向性と方針の元に、3年かけてリーグ優勝が達成可能なチームを育てて強化して行くというものだが、恐らくこれは新監督招聘が困難だった故に、ファン・サポーターを監督続投でも納得させる為の大義名分であったと思われる。
自分は開幕前に行われたTOTにも出席して3年計画の説明を聞いたが、クラブ側の説明は「浦和を背負う責任」やら「主導権を握る攻撃的サッカー」など大局的かつ抽象的なものばかりで、その目標達成の為の細かく具体的な計画内容、根拠性は全く見られなかった。ハッキリ言ってしまえば他クラブの真似事に過ぎず、ここで早くも荒唐無稽なものを感じてしまったのだ。

ちなみに選手補強で言えば、J3&J2得点王レオナルドと、将来性抜群の豪州代表デンの獲得は評価したいが、これは過去から築き上げて来たレッズブランドと資金力があっての事であり、こういうものは情報が薄い外国人選手には通用するが、レッズの内面を知る日本人選手へのオファーが右から左まで尽く拒否された部分は、やはり国内でのレッズに対する信用低下の表れであろう。

結論から言うと、この流れが今季の全であったと推察できる。誰しもが納得行く万全の形でシーズンをスタートさせた訳ではなく、前季から続く大きな不備を立て直す力が無かった故、継続性という大義名分を隠れ蓑にし、根拠の無いフレーズをズラズラ並べて盾にしながら、中身は常に不安先行で対処に後手を踏みながらスタートさせたに過ぎない。
にも拘わらずフロントは、ACL出場権獲得と得失点差プラス2桁という、3年計画と言いながら計画初年度から大層な目標設定ノルマを監督に課し、加えて世代交代も求めていたというのだから、これでは矛盾に矛盾が重なるばかりで、一体何に主眼を置いて良いやら現場は混乱するばかりである。
コロナウイルス発生によりレギュレーションが変更され今季のみ降格制度が無くなる中、他チームに比べて世代交代の為の積極的な若手起用にチャレンジしなかったのも、全ては大き過ぎる成績ノルマが足枷になっていたからと思われる。

個人的には去年最終節後、組長続投発表を受けて「腹を括る」と書いた。どうにもならない以上、覚悟を決めるしかないと思ったからである。この言葉に嘘をつかないよう、自分は今季どんな成績に陥ろうと、監督の解任は求めなかった。
火中の栗を拾い続けていた組長という人物に恩を感じていたからでもあるが、また予め腹を括ったという事は、格好が良い事を言えば信じて付いて行くという捉え方もあるが、正直に言えば、組長の監督としての力量には足りないものを感じて大きな危機感を抱き、また相変わらずの体たらくさが見えたフロントに再びの大きな不信感を抱いたからこそが事実である。そうでなければ「腹を括る」などという表現にはならなかった。

このマイナスの覚悟を良い意味で裏切ってほしかったが、残念ながら、結果的にチームは、自分も、そして多くの人が抱いた危機感通りになってしまった。
それでも開幕2戦の連勝や、コロナ中断明け暫くの成績は、前シーズンからの不安を払拭させるように上向きであり、そこに夢を見てしまった時期はあった。
ところが、他チームも体制を整えて行く中盤戦になると、組長の求心力による起爆剤のようなチーム作りと分析力だけでは追い付かなくなり、徐々にライバルチームに研究されては水を開けられる状態になる。チーム状態を改善しようにも、フロントが求める高いノルマ設定の足枷を外す事が出来ず、板挟みのように苦悩したまま、その隙に多くの他チームから立場を逆転されてしまった。終盤、主眼の置き場を完全に失ったチームは、途中までは僅かながらでも成長していた組織力も消し飛び、最後は固定メンバーと個人技頼みのサッカーに陥り、もはや途中に抱いた成果の表れなど見る影もない状態であった。即ち秋口の段階で再び上向いたチーム状態が、組長体制の限界であった。

例年に比べて、かなり淡白な評価になったと思う。しかし、それだけ、わかりやすいシーズンだったと思う。
そして継続性という方針に嘘偽りが無ければ、本来ならば今季どのような成績に陥ろうと、監督人事も継続させていた筈である。しかし今季はそうはならなかった。
これも完全に憶測ではあるが、恐らく今季の組長体制は、チームを刷新させる事など夢のまた夢であった素人人事から始まった強化部が、空白部分を成長させ組織化する為の猶予を得る、始めから1年繋ぎの扱いであったと思われる。つまり3年計画は、実はチーム強化の為より、強化部の組織化の為にあったとも言えるのだ。その証拠に、これまで現場丸投げ感が強かった監督主導から、一転してフロント主導によるチーム運営を打ち出したのだから。
ところが、この過程で来季構想を進める大切な時期に、強化責任者である土田氏が1年を保たずに倒れた。仮に原因が、噂されている通り過労であるとしたら・・・。それだけ常に厳しいプレッシャーに晒されるレッズの強化責任者は、それに耐えうるべき体力と精神力が必要とされるのだ。
そして悲しいかな乱暴で雑で非情な人事を繰り返していれば、行く行くはまたもクラブの功労者放出という、繰り返される貴重な人材流出に繋がるのである。今回の組長のように。

それと、批判ばかりで申し訳ないが、それでもきちんと評価したい部分がある。冒頭で評価にコロナウイルス条件を一切挟まないとは書いたが、クラブ単体としては一部分だけ特筆したい。
それは多くのクラブチームで選手やスタッフの感染者が発生する中、レッズは感染者が取り分け発生しやすい首都圏かつ東京中心部に隣接する一大ベッドタウンである浦和に籍を置くクラブチームでありながら、シーズン中また現在に至るまで、1人の感染者も出していない部分は、クラブチームの感染防止努力として大きく評価したいと思う。感染者発生による試合延期・中止という、各方面に多大な迷惑と損失を発生させる事なく、管轄内全日程に穴を開ける事なくスケジュール通りに開催できたのは、クラブチームの管理努力の賜物としたい。

後は、コロナウイルスの影響でクラブが被った10億円とも言われる膨大な赤字額が、果たして来季に向けてどう影響して行くか、ここはストーブリーグの行方とともに、しっかり注視して行きたいと思う。


という事で、皆さま、今シーズンも大変お疲れ様でした。
今年は新型コロナウイルス発生により、サポーターにとっても様々な制限を余儀なくされ苦しいシーズンになり、また未だコロナウイルスが終息していない以上、来季も引き続き異例のシーズンになる可能性が高いですが、レッズ自体は前年とは違い、今回は新たなチーム体制作りに向けて活発に動いているようなので、今はそこに期待しつつ、注目して行きましょう。
新型コロナパンデミックで先が見えないトンネルに突入してから数ヵ月、日本のプロスポーツ界も果たして何時再開できるか完全に不透明な状態の中、Jリーグも再開日白紙でレッズも活動休止中では当ブログも書く事が無く、すっかり更新をサボってしまった。

しっかし、レッズが無いと金が貯まるね。特に金を使う遠征も、少なくとも5月までは全てキャンセルになってしまった訳だから、その間に使う筈だった遠征費だけを見ても相当の金額である。加えて自分の趣味はアウトドア傾向な方だから今は外出自粛で休日はやる事が無いし、しかもしかも居酒屋でさえ今は行けていないのだから、余計に金を使わない分、まあ金が貯まる貯まる・・・。
自分と同じような人が世間で右習えで沢山居る筈なのだろうから、つまり世の中に金が回らない状態であり、それを考えると如何に経済が停滞しているのかがわかる。ヤバいね。

さてJリーグは現状、6月や7月や8月と、状況に応じての再開案からレギュレーション面のシミュレートなどを行っているようだが、何れにしてもここまで再開日が極端にズレ込んでいる以上、もはや今季のリーグ戦をまともに消化できる可能性が極めて難しくなってきた。リーグ戦だけでも頭を悩ましている以上、例えリーグ戦を再開できたとして、ルヴァン杯や天皇杯やその他のプレーオフに至っては、今季は中止もやむ無しでリーグ戦を優先させなければいけなくなる可能性が高くなった。

で、個人的に、もう今季中にリーグ戦を終了させなくても良いんじゃね?と思うようになった。いっその事、今季と来季のリーグ戦を合体させちゃえば良いのでは?と。
だったら秋春制にすれば良いのでは?と言われるだろうが、そうではない。そもそも秋春制は寒冷地やACLとの兼ね合いの問題を払拭できない限りは、個人的にはまだまだ反対中である。
合体案はあくまでコロナによる特例で、つまり今季のリーグ戦をどれだけこなせるかが不透明な以上、今季は可能なだけのリーグ戦を消化し、余った分を来季で消化する。この場合であればスケジュールに余裕が出来るから、カップ戦や必要なプレーオフも途中に組み込めるだろう。しかも来季はオリンピックで中断期間が生まれる訳だし、その上で今季と来季の合体リーグ戦を緩やかなスケジュールで開催すれば、平日開催を減らして土日祝祭日開催を増やせるし、これで過密日程も防げるという話になる。あと1月~2月にはウインターブレイクを設ければ良い。更に実質1シーズンみたいなものだから、これならば従来の昇降格制度も適用可能になる。

・・・何て簡単に考えた訳ではないのだが、何故にこんな事を思ったのかというと、先ず今季リーグ戦の再開を急ぐ必要性を減らすという事と、今季はコロナの影響で優勝賞金がまともに払えなくなる話があるから、ならばいっその事、2シーズン分を一纏めにして開催した方が楽になるのでは?と思った訳。
もちろんハードルは極めて高い。実質2シーズン分が1シーズンになる訳だからクラブ収入も実質1シーズン分だし、だいたい選手の契約も見直す必要がある。スポンサーの問題もある。ACLとも上手く連携させなければいけない。その他、あの問題この問題、これら様々なハードルをクリアする必要がある。
ちなみにこれで倒産するクラブが発生する可能性については、どっちみち現状では何をどうやってもその危機は変わっていない訳で、早く公式戦を再開できない以上は融資が整わない限り、行き詰まるクラブは必ず発生する。しかしコロナが終息するのは日本ではまだまだ先である可能性が高い以上、公式戦が再開できないママではチケット収入は絶たれたママ。シーチケ収入とグッズ収入とスポンサー収入と元々の蓄えだけで運転資金を何処まで回せるか。現状では遅かれ早かれなクラブが日を追う毎に増えて行くだろう。札幌みたいに年俸カットを応じる選手が増えれば、また少し違ってくるかもしれないが・・・。

ちなみに試合数を増やしてクラブ収入を増やしたいならば、ホーム&アウェー制ではなくて、3回戦総当たりで今季と来季のリーグ戦を合体させる方法もある。但しこの場合は開催地がクラブにより歪になるから、公平性を順守する為に合体シーズンは降格は無いものとする事と、やはり過密日程になる可能性があるから、カップ戦の扱いも含めて更なる熟慮が必要になる。

何れにしてもコロナの終息が見えてきて、リーグ戦の再開日が確定しない限りは、何をどうする事も出来ないんだけどね。だいたい本当に今季は再開できるのかどうかもわからない段階だし。まあ最良の方策は頭が良いJリーグのお偉方が考えている途中だろうから、我々サポーターは静かに見守り待つしか今は手がないんだけどね。だからこの合体案も一サポーターの世迷い言に過ぎないのである。
でも繰り返すが、それを個々のクラブの運営資金力が何処まで待てるかが一番の問題だ。資金繰りだけは待ってはくれないのだから・・・。
公式戦開幕まで、いよいよ1週間となったので、そろそろ自分も平穏な日々(だらけた日々とも言うが)から脱して、今年もいよいよ身体と脳味噌を戦闘モードに切り替えて行こう。

とは言っても長距離アウェーの準備とルヴァン開幕戦とリーグ湘南戦のチケットを揃えただけで、今年は去年に続いてユニフォームを新調した訳でもないし、先のTOTに参加した以外は、特にこれといった特別な事はやっていないんだけどね。強いて例年と違うのは、1月下旬から2月頭までサーバー側の大規模障害の発生で、肝心の記事がひとつふたつ書けなかった事くらいか。

さてさて、絶望的というか暗い状況だった去年師走のから比べたら、まあどうだろうか、世間のこの掌返し的なポジティヴ雰囲気は。
去年最終節翌日に組長続投が発表され多くのレッズサポーターはドン底な雰囲気になり(自分はその時点で腹を括ったけど)、補強は多くの選手から断られ更にドン底な雰囲気になり、そんでもってあのフロント体制だから期待値もドン底で、まさにドン底の上にドン底、いや日本語がおかしいな、ドン底の下にドン底?だったのに。
それが今やどうだろうか、開幕1週間前にして、不安より期待が上回る状況に引っくり返ったではないか。これも先ずは組長体制が初のシーズン最初からスタートという事で、昨シーズンでは時間が無くて取り組めなかった新たなフォーメーション、新たなシステム、新たな戦術を開幕前のキャンプや練習でみっちり仕込んだ事により、何れのトレーニングマッチを見ても、去年の悲惨なチームとは違うチームになったからであろう。これは自分みたいな素人目から見ている他に、プロの評論家や選手がレッズの良い意味での変化を語っているのだから、絶対にチームは良い状態に生まれ変わっているのだろう。

掌返しでも良いと思うが、自分も不安と期待を数値に表した場合、今年序盤までは不安7割・期待3割であったのが正直なところ。ところが今は逆に不安4割・期待6割と不安値と期待値が逆転した。何だたった2割差じゃないかと言われるかもしれないが、いやいやこの2割差は大きな差だと思う。

補強に関しては、まあ例年に比べて少ない上に評論家からの評価もDランクレベルと散々みたいだが、数だけ多く補強して、その補強した選手の多くが機能しないでいた例年から比べたら、まあたまには最低限の補強で良いのかなと。
補強は終わりかと思っていた矢先に、寝耳に水でデンデンを獲得しちゃうサプライズもあったし、本当にオファーしとるのかわからんけれどメイサーの名前も上がって来ているし。
ただ補強に関しては、獲得したからオッケーという訳ではなくて、獲得して機能してからが本当の成功という事になる。遠足は家に帰るまでが遠足であるように、補強はその選手がフィットして初めて補強と言えるのである。だから今からツッチーを評価するのは時期尚早で、ここは「結果」を待ちたい。

それにうちは、補強というか、武田英寿という超ゴールデンルーキーが居るではないか。トレーニングマッチを見ても、明らかに新人離れしたプレーを見せており、本来ならば高卒ルーキーは即戦力として期待するのは行き過ぎとする風潮があるけど、武田に関しては開幕スタメンでも全然オッケー的な雰囲気は醸し出していると思う。既にキッカーも務めているし、ここは柏木の後継者として十二分に期待してしまうのは仕方がない。
今のシステムだと、武田をセントラルMFで使うのかサイドハーフで使うのかわからないけれど、何れにしても今から思えば、ボランチや攻撃的MFなど無理に同じポジションが被る選手を補強するより、それならば武田で良いじゃんと思えるようになった。それだけこのゴールデンルーキーへの期待値が高まっている今日この頃。

ひとつ心配なのは、何れのトレーニングマッチも快勝している割には、相手は全てカテゴリーが下のチームである事。ラインを高く保ち、縦に速い攻撃をする。バックパスを禁止。これに加えて相手の逆襲を警戒するのに守備意識を高める。簡単に言うと今季の基本的な約束事はそういう事になる訳だが、果たしてこれが同じカテゴリーの相手に通用するかは、また別の話。ラインを高く保つ事が3年前の守備崩壊に繋がった例は、ある。TOTでツッチーは、それをケアする為にスピードがあるデンを獲得したと語ったが、スピードあるDFならばマウリシオで足りる訳で、基本はそこじゃないと思うのも本音(本当はこれもTOTの記事に書きたかった)。まあそれを組長は良くわかっていると思う。それをあえて戦術に取り入れた以上、そのケアもしっかりやってくれると、今はそう信じるしかない。

さあ、あと1週間。
先ずはお詫びから。
当ブログのサーバーである忍者ツールズに於いて、1月25日昼頃から大規模障害が発生し、ブログの閲覧及び更新が出来なくなっていました。
29日夜にはブログの閲覧が可能にはなりましたが、引き続きコメント記入やログイン不能により更新は出来ない状態にありました。
この間、アクセスしていただいた方々にはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
本日ようやく復旧し、ブログの更新が可能になりましたので、先ずはお知らせとともに、再開したいと思います。

ToT2020 で、ブログ更新が不能な時に限って、寝耳に水でいきなりトーマス・デンを獲得しとるし、この選手に関しては書きたい事が沢山あったんだけど、本当にタイミングが悪い時に障害が起きるものである。
更にタイミングが悪くて困ったもので、TOTに行った記事も書けず、こっちにも書きたい事は沢山あったのに・・・。

ただ、まだRSSとか一部機能が復旧していないっぽいのが困ったものですが、とりあえずサーバー側は完全復旧ではないっぽいですが、最低限の基本機能は何とか投稿できるようになったみたいなので、ブログ復旧しました。
また引き続きよろしくお願い致します。
今シーズンのキャプテンが西川に決まったが、本人自身33歳にしてキャプテンは初めてとはいえ、まあ無難な線を選んだかな、という印象。個人的にはもう少し中堅どころがキャプテンをやった方が良かったかなとは思ったけれど、ぶっちゃけ今のチームで新たに初めてキャプテンをやらせるに値する、これっていう選手が存在しないのは否めない。
個人的には長澤あたりでも悪くはないとは思ったが。鈴木なんて貫禄があるから、もっと少し在籍年数があったらキャプテンに就任していてもおかしくなかったのかもしれない。在籍年数で言えば生え抜きの宇賀神が居るが、去年辺りからベンチスタートが多くなってしまった事を考えると、やはり西川しか居なかったのだろう。まあ去年副キャプテンながら柏木の不振でゲームキャプテンを務める事が多かった興梠って選択肢もあっただろうけれど、興梠だと若手が余計に萎縮しちゃうからなぁ。あ、それもリーダーには必要な要素か。いつもニコニコしている西川とは、タイプが真逆である。ただ西川もキャプテンとなると、そう年中ニコニコしていられなくなるかな・・・。

でもレッズからするとキーパーのキャプテンって、何となく最終手段である印象で、かつてツッチーがキャプテンに就任した時も年齢的には結構な時だったし、しかも正キーパーは田北に移っていた時期にキャプテンだった上にJ2降格まで味わってしまったのだから、キャプテンとして二重三重の辛さを味わったのもツッチーである。
今年の6月には34歳になる西川。キーパーは経験がものを言うポジションだけに、そのキーパーは30歳からが脂が乗るとは言われているが、とはいえ年齢的には明らかに斜陽に入っているのも事実。
3年計画を考えてしまうと、そろそろ不動のポジションであった西川を、レギュラーから引き摺り下ろすキーパーが出て来ないと、近い内にまた補強に頼る羽目になってしまう。そういう意味では今季はキーパーというポジションも重要になって来る訳で、もちろん西川自体が好調を維持してくれれば自分の考えも杞憂に終わるのだが、そうは言っても年齢的な事を考えると、そろそろかな、という考えも頭に浮かんでしまう。名古屋みたいに楢崎の天下が長過ぎて後釜キーパーというポジションに蓋をしてしまうと、それは逆に将来に弊害を来さないとも限らないし。

まあようするにだ、今年こそ西川のポジションを福島が脅かさなければいけないし、福島も年齢を考えたら、もうそろそろという時期なのである。幸いにして昨シーズン、少ない試合数ではあったが、何れも好パフォーマンスを見せて大きな可能性を見せてくれた訳だし、本人とて今シーズンはかなりの覚悟で勝負のシーズンになると思っている筈であろう。またユースから注目の彩艶君が上がって来たら慌ただしくなるだろうから、その前に福島の存在感を植え付けておきたいところ。

なんて考えていたら、今日の沖縄SVとのトレーニングマッチは、西川が1試合目だけ出場に対して、福島は2試合目と3試合目に出場したという話だから、まあまだ最初のトレーニングマッチだから何とも言えないものの、これが何を意味するものなのかを考えてしまうのもこの時期の醍醐味なのかな。それとキーパーの起用法は監督にとって一番勇気と覚悟が試される采配だからね、そこを組長ならばどう考えているか、それをサポーター目線で考えてしまうのも、やはりこの時期なのだろうけれど。

とりあえず今日のトレーニングマッチ、新しいシステムとフォーメーションで、相手が相手とはいえ、11得点で無失点は幸先良いスタートと言える。レオナルドも得点したし、それに何と言っても合流したばかりの武田にもゴールが生まれた辺りは素晴らしい好材料。やはりこの大物ルーキーには期待してしまう。いや期待しかないと、今は言っておこう。

おおっと、全日程も発表されたようだ。これから忙しくなるぞ~。
ようこそ!!
試合終了/J1リーグ第8節 柏1-0浦和 得点/72分・木下(柏) ・・・次の試合/J1リーグ第9節 浦和-ガ大阪(埼玉スタジアム2002=4月20日16:00キックオフ)


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