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浦和レッズが好きなすべての人々へ捧ぐ…
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浦和レッズ創立記念日となる本日、30周年おめでとうございます。

とは言え、ぶっちゃけ、この日がレッズの創立記念日だという事をすっかり忘れていた。
というのも自分、近代戦史が専門得意分野なのと、本所に住んでいた母親と祖父母が3月10日の空襲を喰らって命辛々で逃げ延びているんで、この日が来ると真っ先に東京大空襲となってしまう。

冒頭からいきなり話が少し逸れたが、それはともかく野球少年で巨人巨人だった自分が、今やサッカーとレッズを応援しているのだから不思議な話である。
浦和にプロサッカークラブが来るという話を聞いた時から、自分が埼玉県人であり浦和の隣の富士見市民だからレッズを応援し出したという至極単純な話なのだ。
ただサッカー自体の関わりはレッズより先に西ドイツの存在があり、上記通り自分は専門得意分野が近代戦史だから、当然ドイツの事も勉強し、そうして行く内に何故かドイツという国が好きになり、そんな時に80年代後半はサッカー西ドイツ代表が注目されていた時代だったから、そこにも興味を持ち始めた訳だ。
ただ当時、西ドイツのファンは多くがリトバルスキーに注目していたが、臍曲がりな自分は何故かクリンスマンのファンであった。だからリトバルスキーが市原に来た時も差ほどショックは受けなかったし(嘘。少しショックだった)、そもそもレッズのスタート時はアルゼンチン路線だったから、外国人に関しては西ドイツのライバル的な存在だったアルゼンチンより、ドイツ人が来ないかなーと思っていたら、急にレッズもドイツ路線に転換したからビックリしたものだ。
ブンデスリーガMVP&得点王経験を持つラーンや、ルンメニゲ弟が来ただけでも驚愕したが、続いて90年W杯優勝メンバーのギドやバインが選手として、そして優勝時コーチだったオジェックまでもがレッズの監督になるとは狂喜乱舞だった。更にベッケンバウアーでさえレッズのアドバイザーで来日した事があったな。こんな凄い事になるとはレッズ創立時は夢にも思っていなかったから、偶然とは恐ろしいものだ。

話をレッズ創立時に戻すが、リーグ戦に先立って開幕した92年のナビスコカップは上々の成績だったし、続く天皇杯では準決勝まで進出。この試合を法事で加須の親戚の家で見ていて、V川崎に破れて決勝進出の夢を絶たれて、初めて「三菱浦和」に関して本気で悔しさを感じた事を覚えている。
しかし92年の成績は、翌年始まるリーグ戦へ期待を抱かせるにはじゅうぶんなシーズン・・・の筈だったんだけどね。まさか翌年から暫く地獄のシーズンになるとは、この時点では露程にも思っていなかった。

しかし当時は金の無い学生であり就職しばらくも会社を休める訳も無いし、Jリーグバブルでどの試合もテレビやラジオで放送しまくっていたから、まだスタジアムに行くという概念が無かったな。
それでも毎試合ブラウン管の先で試合に負けまくっているレッズを見ていると、悔しいやら情けないやらで、テレビに映る負け試合を自分の更に後ろで見ている両親は冷ややかな眼をしているし、これ見よがしにテレビカメラはベンチで呆然としている森孝慈氏のドアップばかりスッ羽抜くし、学校や会社ではレッズに興味の無い奴から馬鹿にされるし、今から思えばそれも良い思い出と言えるが、そんな中で唯一の希望が福田正博だった事を除けば、当時としては針のむしろだったな。
まあ、これがレッズを応援する人々の闘志に火を点けたとも言えるが・・・。
そんな反動から95年の一転しての好成績と福田の日本人選手初得点王獲得は優勝したかのような気分にもさせてくれたが、福田の得点王決定時は仕事中で、隠れてラジオ中継を聴いていた先輩が教えに来てくれた瞬間、歓びのあまりに目の前の作業物をぶちまけてしまったのを覚えている。

ようやく有給休暇を気兼ね無く使えるようになった96年、なかなか買えないチケットを知り合いに貰って初めて行った駒場の感動も昨日の事のように覚えているし、最初本当はバックスタンドにしようとしたら満席で、それでいきなりゴール裏に行ったらその雰囲気に味をしめてしまい以後ずっとゴール裏だし、段々会社に遠慮しなくなってきて99年からは調子に乗ってホームゲームは全て行くようになったし、そうしたらJ2に落ちたが、あのJ2陥落となった広島戦でも我慢して涙を流さなかった自分が、J1復帰を決めた最終節では土橋のVゴールが決まった瞬間にナイアガラのような涙を流したな。サッカーで初めて涙を流した瞬間だった。
更に調子に乗ってシーチケのキャンセル待ち登録したらいきなり当選してしまうと、気付けば完全に深みにはまって抜け出せなくなっている自分がそこに居た・・・。

30周年の創立記念日を機に、あの頃の自分とレッズを思い返してしまったが、あの頃を思えば、レッズとJリーグが、ここまで大きくなるとは思っていなかったし、それこそまさか自分が今までずっとレッズサポーターを続けているなんて信じられないが、それを思うと今一度30年前の自分に会って「お前は30年後も変わらず日本各地を周りながら赤いユニフォーム着てバカやっているからな」と教えてあげたい。そうすれば途中で何かに気付いて、もっと立派に出世して、もっとお金を貯めて、もっと別の人生を歩んでいたかもしれない。

しかし愚かな自分に気付かぬママ今に至るが、でも考えたら、だからこそレッズという特殊な世界で歓びも悔しさも悲しみも味わいながら、それこそドン底を見た時もあったが、それがあったからこそ多くの歓喜も体験できていると思うし、また多くの人とも出会える事が出来た訳だ。

30年、振り返ればあっという間で、その間にレッズの優勝タイトルをも片っ端からスタジアムで経験したのはサポーター冥利につきるが、しかしそれでもふと思う時がある。
それは、あの弱くて勝てなかった時代でも、Jリーグのお荷物と揶揄されても、タイトルなんて無縁でも、それでも必死に電話口に齧り付いては入手困難だったチケットを買えただけで喜んでいたり、スタジアムに居られるだけで楽しかったり、降格制度に怯える事なく、時折得られる勝利に何も考えず喜んでいた時代の方が、ある意味で純粋で幸せだったんじゃないのかな、と。

そんな事をしみじみ思うのも、身体も心もまだまだ子供だった時代から30年を経て、すっかり脳がオヤジになってしまった証拠か。
そんな事を思いながら、また30年後、その時にレッズはどうなっているだろう?そしてすっかりジジイになりながら、相変わらず赤い服を着て、スタジアムで管を巻いている自分が居るだろうか?
もしそうだとしたら、30年後に30年前の自分に言ってやりたい。
「お前は更に30年後も変わらず赤いユニフォーム着てバカやっているからな」 と。

浦和レッズ創立30周年


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無題
お疲れさまです。
30周年の節目が今日でしたか。私は、数年前にサポになったので、昔のレッズは知りませんが、伝え聞く内容から、重い歴史と文化を積み上げてきたクラブというのがわかります。
だからレッズは、多くの人が抜け出せなくなる魅力を持っているんですね。
私も30年後に、30年間のサポ暮らしを振り返り懐かしめるよう、レッズを好きであり続けたいです。
マウファン 2022/03/10(Thu)16:38:09 編集
コメントありがとうございます
マウファンさん
こんばんはです。
レッズの30年、おっしゃる通り重い歴史でもありましたが、最初の勝てなかった時期やJ2降格があり、また今の大きく成長したレッズがありと、それ含めて大きな魅力があるクラブなんですよね。
今後もその歴史を支え積み重ねながら、また新たな魅力を伝えて行きたいですね。
うえ URL 2022/03/10(Thu)17:10:36 編集
ようこそ!!
試合終了/YBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦 鳥取2-5浦和 得点/12分・武田(浦)、15分・サンタナPK(浦)、35分・田中恵(鳥)、52分・敦樹(浦)、55分・中島(浦)、64分・松木(鳥)、90+3分・中島(浦) ・・・次の試合/J1リーグ第10節 浦和-名古屋(埼玉スタジアム2002=4月28日15:00キックオフ)


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