清水エスパルス3-0浦和レッズ
~アウトソーシングスタジアム日本平
いきなりオウンゴールってのは参ったけど、清水が取り分けて良いサッカーをしていたとも思えないし、やはりそれ以上にレッズ自身に根の深い負の要素が植わっている感じ。
・・・どんどん悪くなる失点パターン、闘莉王が居ないと守りきれない崩壊気味の守備、繰り返されるミス、決定力も得点力も激減して無得点が続く攻撃陣・・・あっちも悪いこっちも悪い、あっちを補おうとすればこっちががら空きになる悪循環、これまでそれでも修正して来ていた部分も、ここに来ての問題山積みで追い付かなくなっているのかも・・・
今のレッズは若手中心のチーム編成だから、若いというのは勢いがある時は恐い物無しで良いけれど、いざ上手く行かなくなると、若い力だけではなかなか立て直せなくなる。そんな状態において、それでも核になる選手が居ればまた違ってくるのだろうけど、そうしなければいけない中堅・ベテラン選手にも、どうにもこうにも覇気が無い感じ。若手の占める割合が多い故にバランスが悪くなっているのか、チーム全体の経験値が薄まっているのか・・・とりあえず初心に帰る意味でも優勝したかったナビスコであるが、準々決勝敗退決定の現実。
さて・・・
前回レッズはあえて”まわり道”をしているという節の記事を書いたけど、それに連動してレッズはいよいよ”迷い道”に突入した模様。
あえてまわり道を選んだその時から、果たしてどれだけ経っただろう。気付けばすっかり迷い道に入り込んでしまい、未だ表通りに通じる道は見つからない。
それでもその道を探して、とにかく自分の選んだ道を信じて、今はただ彷徨い続けているのだ。
どうするべきか。
今のサッカーを続けている以上は、間違いなくしばらくはこんな感じになるだろう。
今のレッズは勝つためのサッカーではなく、勝つために必要なものを身に付けるためのサッカーをしているのだから。
その中には成長に有効なものもあれば、反対に間違った成分も含まれていると思う。しかしその間違った成分を排除出来ないで居るのも、今のレッズなのだ。
それをわかっていて、それでもあえてそういうサッカーをしているのだから、大抵はどこかで壁にぶち当たる訳。その第一段階が今なのだ。
始めからこうなることは予期されていたのだから、今更ここで焦る必要はないのだろう。
疑問を持つことは良い事だし、我慢ならぬ時は怒る事も必要だ。
ただ、そこで叫こうが何をしようが、今のサッカーでは答えなんてすぐには出やしない。
ではどうするべきか。
どうすれば良いんだ?
自分で見付け出すしかないよ。
少なくとも、始めから腹を決めて今季のレッズを支え続けると判断した人は、自分の決めたことに責任を持つ意味でも二言があってはいけないと思うし、それでも我慢が出来なくなった人は、・・・どうすれば良いんだ?
わからん。それでも答えは自分で見付け出すしかないんだよね。
頭の中で渡辺真知子の『♪迷い道』が繰り返し流れている。
私はいつまでも待っていると誰か伝えて・・・
もしも許されるのなら、きっと生まれ変わる・・・
ひとつ曲がり角、ひとつ間違えて、迷い道くねくね・・・
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ヤマザキナビスコカップ準々決勝・第2戦 清水3-0浦和
得点/0分・オウンゴール(清)、44分・岡崎(清)、62分・青山(清)
観衆:12,014人
浦和レッズ0-3名古屋グランパス
~埼玉スタジアム2002
違う。風のせいにしてはいけない。そもそも今回の名古屋の得点パターン、これは今のレッズが出来ない、やらないサッカーから生まれたものだよ。マークの薄い内から強引にゴール前に攻め立てる、サイドに開いた選手が素早く中にボールを入れる、ターゲットの選手に正確にラストパスを送る、そして確実にフィニッシュ。
片や、外でボールを回しては機会を伺っている内に攻めるスペースが無くなってしまう・・・名古屋は今のレッズとは正反対なチームだったな。
尤も自分はこの4ケ月、今のレッズがやっているサッカーの矛盾点を何度も付いてきたし、それでも我慢する所は我慢するとも公言したのだから今更批判地味たことは書かないけど、まあ何だかんだ言ってもこれがフィンケの目指すコンビネーションサッカーの基本だというのだから、これが完成するまでは待つしかないのだろう。
でも今は「ここを工事して通り安い道路にするから、歩行者の方にはしばらく”まわり道”をお願いします」って言われてしまったわけ。「え~」
でも、まわり道もたまには良いものだよ。遠回りしてごらんなさい。あ、しばらくこの道を通らない間にこんな素敵な店がオープンしていたんだ、おや?あそこの家の垣根に珍しい花が咲いているよ、覗いていたら奇麗な女性が出て来て話しかけられて仲良くなっちゃった・・・今まで通りの道を歩いていたのでは発見出来なかったことが、素晴らしい出逢いが、まわり道をした事によって新たな”何か”が生まれるかも知れないんだよ。
・・・どう?サポがちょっと疑問に思い始めているかもしれないフィンケの目指しているサッカーを、一応出来る限りでフォローしたつもりなんだけど。
で、ここで重要な、その”何か”なんだけど、・・・
何だろうね?わからんよ(爆)。少なくとも今は”何か”その展開からゴールが生まれるかもしれない、パスを回している内に、ボールをキープしている内に”何か”が・・・つまり手探りの状態だから、その先に待っているものはフィンケ以外は誰もわからないのだろう。
とりあえず選手は”何か”がわかるまでは勝負に出るな、ラストパスは入れるな、シュートは打つな。その代わり、わかった時は・・・行け!!・・・こんな感じ?
・・・これフォローになっているのか?
まあフィンケの言う”旅”、そもそも旅というものは、未知の部分を含む意味なのだから、わからない部分が多いのも事実なのだ。
こんなサッカーになってしまっている理由は、レッズが長年抱えて来ては解決出来ないまま騙しだまし抱え込んで来ていたものと、それを徐々に取り払いつつ新たな組織サッカーを構築しようとしている課程、過去と現在のそれが互いに摩擦を起こしては、最近それがマイナスに作用しているが故なのだと、思う。
だいたい組織サッカーであるならば、本来はどの選手が出てもある程度の安定した試合運びをしなければいけない中で、闘莉王が居ないだけでここまで大崩れするチーム自体、まだまだ個の力のチームであるという証拠なのだろう。
だから、やはりフィンケの言う通り「本来1、2年かかる」のかも・・・
とりあえず今回は、素直にケネディに決められてしまったのもそうだし、ケネディばかり警戒していて、すっかりその存在を忘れていた玉田に2発も献上してしまったのがやるせない。
更に、俺の近くで試合中に堂々と寝ているオバサンが居たし・・・何なんだろう、ゴール裏で平気で寝られる度胸もすごいけど、こういう部分からしても観客動員が微妙に落ちている現状を表しているのだろう。
今のサッカーを真剣に何処まで我慢出来るか、”まわり道”という事は紆余曲折があるという現実がわかっていた上での我慢だったのか、・・・開幕前に”我慢”という言葉に象徴されたサポの結束の真価が、いよいよ問われ始めているのが今なのかもしれない。
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J1リーグ第19節 浦和0-3名古屋
得点/14分・玉田(名)、64分・玉田(名)、72分・ケネディ(名)
観衆:44,976人
大分に負けてちょっとサッカーの神様を罵倒してしまった直後だから間が悪いんだけど、今回はそんな大分とも最後の昇格の椅子をかけて争ったJ2で、いよいよ最終節に待っていた数々のドラマを。
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神様がレッズに勝たせたいと思った
時にレッズは「事実は小説より奇なり」的なクラブであると称される。それはこの試合が一番象徴しているのではないかと思う時がある。
非常に強いインパクトとして残った試合は、これからもこの試合を置いて右に出るものは無いかもしれない。それだけ衝撃的であり感動的であり、ドラマチックな内容に終始した展開劇。そして最後の最後に待ち受けていたもの、それは今時どんなドラマの脚本家でも描かないようなラストだった。
当初の大方の予想では、J2におけるレッズはその圧倒的な戦力差を見せ付けて、無敗に近い形でリーグを独走し、最終節を待たずしてとっくにJ1復帰を決めているはずだった。ところが・・・
何故このような事態に陥ってしまったのだろうか。慣れないJ2の長丁場による精神と肉体の疲労。続出する主力の怪我。歯車が狂ったチームは度々内部分裂を起こし、自信を失った斉藤和夫監督は10月にその指揮権を剥奪され、GMであった横山謙三氏が、総監督として6年振りに現場復帰していた。
最終節開始時点のJ2上位3チームの順位
1.札幌 勝点94(昇格決定済み)
2.浦和 勝点80 差+41
3.大分 勝点78 差+41
当時、J2を独走したのはレッズではなく、エメルソンという怪物を擁して圧倒的な得点力を誇った岡田武史監督率いるコンサドーレ札幌だった。この札幌は最終節を待たずして早々にJ1復帰を決めており、残る昇格の椅子は1つに残され、これをレッズと、そして大分トリニータが争っていた。
J2最終節、晴天のホーム駒場にサガン鳥栖を迎えて、レッズのJ2最後の戦いが始まった。
駒場西ゴール裏、そこのまさにゴールポスト真後ろに陣取っていたから、このゴール前で展開された数々のドラマを正面で体感することになった。
前半、「正直楽勝と思っていた」と後から語った横山氏の言葉とは裏腹に、試合は膠着しては攻め込まれピンチを迎えるレッズ。・・・緊張のためか、明らかにレッズ選手陣の動きがぎこちなく、固く、重いのが見て取れた。わかる、サポーターである自分だって緊張しているのだから、実際ピッチに立つ選手が緊張しないわけがなかった。
何とか無失点に抑えた、と表現した方が正しいかもしれない前半だった。
が、この停滞ムードを後半すぐにアジエルの先制点が打ち消した。これで一瞬、目に見えない重圧から解放された気分になり、「さあ後はここからゴールラッシュでJ1へ戻るだけ」と意気巻いてしまった。これがいけなかったのか・・・。
6分後、ゴール前で西野と西部が連携ミスを起こし、鳥栖の外国人選手ルシアノに同点弾を放り込まれる。
さらに64分、ピクンの緩い守備からあっけなく石谷の突破を許したレッズは、ゴール前で西部と1対1となる場面で室井が後ろから懸命のタックル・・・判定は・・・PK、・・・そして室井に提示されたカードは、一発退場を意味する赤・・・
この時ほど神も仏もないのか、とサッカーの神様を呪ったことは無かったが、とにかく現時点で思い付く限りの最悪の事態が、現実として目の前のピッチで実際に展開されている。更にこれに追い打ちを掛けるように、周りからはあと1つ残された昇格の椅子を争うライバルの大分が、大宮相手に先制した報がもたらされる。・・・事態はいよいよ持って深刻な状況に突入して行く。
騒然とした雰囲気。「マジかよ・・・」仲間と顔を見合わせながら、その言葉しか出てこなかった。もしこのPKを決められて試合が終わってしまったら・・・考えてはいけないとわかっていながらも、そう悪い方に考えてしまう自分に頭を抱えた。精神的に追い詰められた状態で、それでもどんな状況でもサポートしなければいけない中で、情けないことだが、この最悪の状況から逃げ出したい、夢であってほしいとさえ思う女々しい自分がそこに居た。
ああ、神様・・・!!無神者の自分が都合の良い時だけ神様を持ち出してしまうのも情けなかったが、ハッキリ言ってそんな体裁に構っていられる状況ではなかった。もうレッズを助けてくれるなら、神様でも仏様でも死んだ爺さんでも誰でも良かった。とにかくそう祈るしかなかった、直後、
ガシャン!!
強烈な衝撃音とともにルシアノの蹴ったボールがポストに跳ね返っていた。「うっ!?」跳ね返ったボールを更に狙うルシアノ!それを、またも、外した!!
「っ、!ほ・・・」何て言って良いかわからないが、変な声を出して、鉄柵にヘタリこんでしまった。
ああ~、神様~!!今度は神様に感謝する自分・・・人間って本当に都合の良い生き物だ。
「まだ行ける、神様はレッズに味方している・・・!!」
しかし、結局レッズとサガンの戦いは90分終えて1-1。延長戦に突入することになった。ライバル大分はすでに90分間を1-0で勝利していた。
延長戦が廃止された今なら考えられないが、今から思えばこの延長戦が存在していた時代だったから良かったのだと、今は本当にそう思える。
延長戦開始前の暫定順位
2.大分 勝点81 差+42
3.浦和 勝点80 差+41
いよいよ追い詰められ後が無くなったレッズは、延長で勝つしか道は残されていなかった。
延長を控えた重苦しい雰囲気の中で・・・岡野がピッチに踊り出て全力でそのピッチを走り出した。
沸き立つスタンド。岡野からすれば、この時こそレッズとレッズサポーターの士気を鼓舞して流れをレッズに引き寄せるための行為だった。しかし、俺はこの時の皆の気持ちとは違っていて、「ここで走り回って体力を使わないでくれ」なんて現実的なことを思っていたのだった。スマン岡野。
その岡野の疾走に引っ張られるように、・・・延長開始から5分後。
阿部のFKが壁に跳ね返される。俺は「まだある!!」そう叫んだのを記憶しているが。そのこぼれたボールを拾った土橋が、ワントラップして、左足を、振り抜いた。
・・・、
ボールの弾道は見えなかった。ハッとするとそのボールがゴールネットを突き刺していた。
!!!!!!
そこから数分間は良く覚えていない。何も見ていない。狂ったような超歓喜の中で号泣してしまっていた。嬉しいからなのか安堵したからなのか重圧から解放されたからなのか、とにかくこの1年の色々なものが、土橋のVゴールによって一気に噴出してしまったのだ。
サッカーを観て涙を流すなんて、それまでは考えられなかった。その考えられない出来事が自分の身に起こってしまった。何かを真剣に応援することって、こういう事なのだろうと、初めて気付いた瞬間だったのかもしれない。
話を試合に戻す。さて、この展開からして最後のVゴールまで。特に土橋の25メートルはあろうかという位置からの緩やかな放物線を描いた鋭く奇麗なシュートは、100本打っても簡単には入らないだろうと思われる高レベルの、超スーパーゴールだった。
功労者である土橋には失礼だけど、あんな凄い弾道によるゴールは、何かが乗り移ってでもいなければ表現出来ないような奇跡的なものだったはず。蹴った本人は後で「チームとサポーターの全員の思いが乗った」と表現したことからもそれがわかる。
そうでなくてもPKが外れたり、1人少ないレッズが勝ったりと、何かと神懸かった試合であったということだけは間違いない。鳥栖の監督であった高祖氏が「神様がレッズに勝たせたいと思った」という名言を残しているけど、まさにそうだったのだろうと、身に染みてそう思うのだ。
最終順位
2.浦和 勝点82 差+42(昇格)
3.大分 勝点81 差+42
J2での重圧から解放されて駒場から浦和までの足取りは軽く、晩秋の夕方の陽射しが温かく眩しかった。これでやっとJ1に戻れるという実感が込み上げては喜びを噛みしめた。
浦和で仲間と美酒に酔った(因みに西口の和民で飲んでた(笑))。飲みながら、「現実的にはこのままでは厳しい」「同じ過ちは繰り返してはいけない」と反省会になってしまったが、それでもその日だけはJ2を戦い抜いてJ1復帰を決めた余韻に浸り、夜の浦和ですれ違う同志たちと握手し抱き合い、喜びを分かち合った。
翌年からレッズは再びJ1の厳しい風に晒されては、幾度か勝てない時期も続くのであるが、それはまた後のお話。
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2000年11月19日/駒場スタジアム
J2リーグ最終第44節 浦和2-1鳥栖
得点/45分・アジエル(浦)、52分・ルシアノ(鳥)、延長95分・土橋(浦)
観衆:20,207人
大分トリニータ1-0浦和レッズ
~九州石油ドーム
ああー、おい、サッカーの神様よぉ、アンタ遊んでるのか?おちょくっとるのか!?
何でレッズが毎回毎回連敗ストッパーになっちゃうわけ??
だってアリエナイでしょ、普通。アリエナイ瞬間がある?ねーよ!!そんなキャッチはとっくに終わってるだろが!!
アリエナイのに、昔から今日まで、一体全体何回連敗ストッパーになってるんだ、あー?
そうだよ、絶対サッカーの神様が始めからこういう展開を仕組んでいるんだよ。
だいたい意図的にやらなきゃ普通はこんなこと絶対に起きないって!
良くサッカーゲームで、どう考えても入るだろってシュートが、不可思議な状態で枠を逸れたりして、何故か明らかに勝てるはずの強いチームが、弱いチームに勝てないってことあるでしょ?例に取ればサカつ●とか、W●CFとか、あれって始める前からコンピューターが勝敗決めちゃってるって有名な噂があるじゃん?
そうだよ、レッズもサッカーの神様が、始めからレッズが連敗ストッパーになるように決めていたんだよ。
そうなんだよ、昔から薄々おかしいとは思っていたんだけど、そうだよ、あの試合もこの試合もあんな試合も、そして今日の試合も、サッカーの神様が始めからぜ~んぶ仕組んでいたんだよ。だったらいくら相手が最下位だからって、上位チームが勝てるわけないよね。うん、納得(納得するなよバカ)
なんか、すごくない??
ミスター連敗ストッパーも、ここまで来れば神業級だよ。
つーか、レッズって「事実は小説より奇なり」ってことを、身を持って体現しているんだよ。
いや、ここまで来るともはやギャグか?
もう笑うしかないってか??
いや、今日の大分が弱かったってことではなくて、むしろ強かったんだよ。
怪我人も復帰して来ているし、監督交代で精神的にも発奮している状態だし、ちいさいオジサンも補強したし、だいたいピッチはボコボコで慣れないアウェーチームにとってはプレーしづらいし。大分にとってはすごい好条件だったわけ。・・・そこにレッズを持ってくるサッカーの神様、アンタ一体何??
ってかサッカーの神様って何者?
いや誰だっていーや。誰かわかっていたら体育館の裏に連れ出して皆でフルボッコだけど、生まれてから今日まで、神様に会ったことないからな、俺。
もう知らん。今日はもう精神がおかしくてマトモな文章書けない(だからといって、正常時がマトモな文章かというとそうでもないって話もあるが)
最後に一言、言わせて。
いいかげん学習しろ!!
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J1リーグ第18節 大分1-0浦和
得点/82分・深谷(大)
観衆:24,833人
浦和レッズ2-1清水エスパルス
~埼玉スタジアム2002
うん、何という微笑ましい光景なのだろう。
・・・。いや、・・・
うー、こっちは腹ぺこだというのに、余計腹が空いちまったじゃないか。ってか他人の弁当をジロジロ観てんじゃねーよ、なにやってんだ俺。
あー、でもそういう時に限ってレッズって良い試合するんだよな。
今日の試合、完璧とは言えないまでも、今季ここまで最高の内容だったかもしれない。パス回しにもスピード感があったし、しっかりポゼッションを意識した戦い方が出来ていた。
守備に関しても1失点は1失点でも他は許容範囲でのピンチしか招いていなかったし、そもそも目指す部分のポゼッションサッカーがしっかり出来ていたのだから、相手にボールを奪われるシーンも極めて少なかったわけだ。
選手個々に眼を移せば、特に高橋は成長著しく、少し前まで伸び悩んでいる感や守備の危うさを指摘されていたが、試合事に安定性を増している感じで、ここは”工事現場”左サイドバックではなく、本職であるはずの右サイドでもっと観てみたい気がする。
で、この試合はもちろん決して清水が悪かったとは思えないし、そもそも清水というチーム自体は、組織的な守備力を保ちながら、個人能力の高い選手がその能力をフルに発揮して鋭い攻撃を仕掛けて来るチームで、今日もそのチーム力が所々で発揮されていた。ただ、レッズと清水はその性質が似ているチームで、それ故に昔からがっぷり四つに組む戦い方になってしまう面もあって、それがお互いの良さを引き出し合ってしまうという部分もある。だって今年4月のエコパでのリーグ戦も、その時点で上位に来る試合内容だったのだから。
それでなくてもレッズってナビスコだと比較的良い内容で終始するイメージがある。やはりリーグ戦に比べて、ナビスコだとその緊張感も少し和らぐのだろうか?それ故に選手も変に吹っ切れて、本来の力を余計に引き出せるのかもしれない。そこにフィンケのコンビネーションサッカーを植え付けている最中なのだから、逆に考えたら、ナビスコでの戦い方がリーグ戦でも安定して行えれば、本当にしっかりとしたチームに仕上がるというわけなんだけど・・・
と、まあチーム力をしっかり発揮して勝利したことは高く評価するとして、現実的にはあれだけ攻めていたのだから、是が非でも3点目を取らなければいけない試合だった。
リーグ戦なら2-1で構わないのだけど、アウェーゴールルールがあるトーナメント戦のホーム先行の試合で2-1というのは、過去を鑑みても危険な得点差でもあることは否定出来ない。これはネガティヴに考えている訳ではなくて、確率の問題を言っているのだけど、特にレッズはこういう部分で左右されてしまう悪い癖があるから、ここは敵地での第2戦は、先ずは失点せずに先制点を奪わなくてはならない難しい試合になるだろう。
と、色々書き殴ったけど、腹減ったな。鶏の唐揚げ弁当、美味そうだったな・・・
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ヤマザキナビスコカップ準々決勝・第1戦 浦和2-1清水
得点/24分・闘莉王PK(浦)、48分・枝村(清)、60分・エジミウソン(浦)
観衆:21,271人
浦和レッズ2-1サンフレッチェ広島
~埼玉スタジアム2002
う、なんか話が違うぞ、と焦ったのも束の間、そのアクシデントで守備陣がイマイチ試合に入りきれていなかったのか、開始早々に代志也の右からあっさり崩されて、一番警戒すべき佐藤寿人にあっさり決められた。
まあ、1失点は仕方ないよ。焦る時間帯でもないし。ところが、問題はその後だよねぇ。高く上げたラインのサイドから中央から、面白いように裏を取られては大ピンチの連続。そこに必ず顔を出すのは佐藤寿人。あー、何回同じ選手にやられてるんだよ・・・ってか広島は戦い方がハッキリしている上に、攻守の切り替えもしっかりしている。広島がたまにすごい試合するのも頷けるよ。広島が2度目のJ2に落ちる前までは、本当にレッズの良きお得意様だったのに、今回はそうもいかない苦しい展開になるであろう予感が前半漂いまくっていた。
何度も何度もオフサイドで凌ぎ、それ以外でもバー直撃とか、とにかく紙一重な展開がレッズに味方したから良かったものの、一歩間違っていたら・・・洒落にならないガクブルな失点数になっていたことだろう。
まあ、今日は苦しい中で何とか勝てたって感じ。得点機での高原のスルーパスもロビーのキックも良かったけど、最後はエジミウソン様々な結果になったね。あのPKを失敗したのは痛かったけど、同点ゴールと逆転ヘッド、ともに落ち着いてゴールに叩き込んだストライカーとしての能力は大きく評価出来る。
ただ、やはりレッズはまだまだ不安定な中でプレーしている感は否めないし、前後半が違うチームになってしまう癖と、同じパターンでのピンチの招きようは、神戸戦からまったく修正されていない部分。この辺はフィンケがどう考えているかはわからないけど、課題は課題として未だ続いているのはちょっと不安材料でもあるんだよな、正直。ここから先は清水や名古屋やガンバとの戦いも控えているから、これを出来るだけ早く修正してもらいたいところだが・・・
そうそう、試合終了後すぐ、広島の槙野がレッズ側スタンドに向かって礼儀正しく一礼していたね。あの姿には本当に感心したとともに、他の選手も、そして我々も人間として見習う部分だよ。敵ながらあっぱれ。
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J1リーグ第17節 浦和2-1広島
得点/6分・佐藤(広)、68分・エジミウソン(浦)、84分・エジミウソン(浦)
観衆:44,149人
☆インフォメーション
■5/17=「たのしいラボ」さんと相互リンクしました。■11/21=「誰も教えてくれないサッカー観戦を100倍楽しむ方法!」さんと相互リンクしました。■7/29=「サッカーの技法をすべての人に」さんと相互リンクしました。■10/1=忍者ブログは先月末をもってトラックバック機能が廃止になりました。これまでTBを送信していただいた皆様ありがとうございました。
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レッズと酒に生きる。
スタジアムではゴール裏住人であります。