えーと、先ず記事の信憑性を考えた場合、ヨーロッパはあっても中東は無いだろ、ってのが大半の意見だろう。これまでJリーグから引き抜かれたブラジル人みたいに、オイルマネーで果てもない大金を提示されているのならいざ知らず、記事によれば中東クラブが提示した年俸条件はレッズと同額の1億2000万円。それも1年契約。
同額で単年契約の条件に対し、レッズは同額、若しくはそれ以上の金額で複数年契約を提示しているはず。
そもそも給料不払い問題が多発したり、金額と人気が伴っていないような国のサッカー事情も含めての環境を考えたら、どう考えても慣れ親しんだ日本の方が良いに決まっている。それを蹴ってまで中東に行くメリットは、皆無に等しい。
『既にスペイン、プレミア、ポルトガル、オランダの各クラブからオファーを受けている。中でも有力視されるのが中東だ。闘莉王は「(カタールとUAEの)両方からオファーを受けている。具体的なことはこれから」と、両国のクラブからのオファーを認めた』
・・・つまり、スペイン、イングランド、ポルトガル、オランダ、カタール、UAEのクラブからオファーが来ているのかもしれないが、仮にオファーが事実としても、オファーが来たから移籍するという訳ではなく、レッズも含めて総合的に考えるという意味だろう。『有力視』『具体的なことはこれから』なら、ようするに決定事項は何も無い。つまり何も決まっていないという事だ。記事では年俸提示がされていると書かれておきながら、『有力視』『具体的なことはこれから』という文章は、明らかに矛盾している。
もうひとつ。
『岡田監督には意志を伝えている』って・・・それは筋違いだろう。いくら代表合宿中だからって、そんな大事な事をなぜ最初に岡ちゃんに伝えるのか。常識的に考えたら、闘莉王がそれを伝えるべきはレッズの筈だろう。
と、ニッカンに対抗して、こっちも好き勝手に書かせていただいた。
ただ、あくまで中東移籍を否定したいのであって、ヨーロッパ挑戦となると話は違ってくる。
闘莉王を手放したくはないが、何れは海外挑戦をするであろう選手と想定していたから、遅かれ早かれその時を覚悟しておかねばなるまい。
ここからは現実的な話なんだけど、それに対してレッズが闘莉王を失う事になれば、大幅な戦力ダウンになるという面は否めない。
これまでの彼の言動や行動がチームバランスを崩してしまう弊害から、闘莉王不要論を唱えるサポも少なくないのは事実だが、現実的には闘莉王の代わりとなる選手は存在しないのもまた事実。
何れにしてもレッズは闘莉王の処遇を早く解決するべきで、万一移籍となった場合に備えての補強も欠かせない。ここはフロントの力量が試される大切な部分になるだろう。
余談だが、レッズが来季に向けて香川、柏木、金崎、森重、パクなど大量の有力選手に興味を示している背景。「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」な姿勢が見受けられなくもないが、しかしこれが事実ならば、それに対して今季限りの選手もそれなりに少なくないという事だろう。悲しいけれど・・・
J1リーグ第31節
FC東京0-1浦和レッズ
~味の素スタジアム
今日は仲間が風邪気味(インフルではない)だというので、いつもの分倍河原の焼鳥屋には寄らないで、味スタから真っ直ぐ帰宅。
何とかの功名というか、何だか原口が退場してからの方が、守備の集中力が格段にアップしたような・・・
いや、実際すごく集中してたよなぁ。あの死に物狂いの守備、山岸のスーパーセーブ連発。一人少ない状態で30分以上も、F東京の猛攻に次ぐ猛攻を良くぞ守りきったものだ。神懸かっていたとも言えるけど、それ以上に選手は頑張ったからこそ守り抜けた。1人少ない数的不利の中で、選手は一人一人が1.5人分の奮闘を見せてくれた。意地でも虎の子の1点を守りきるんだという気持ち、気迫、執念、凄いものがあった。
PRIDE OF URAWAに始まりPRIDE OF URAWAに終わった今日のサポート。90分、いや、試合開始前を含めれば120分、ほとんど途切れる事なく続いた我々サポの声援も無駄ではなかったし、それに見事に応えてくれた選手。サポも選手も、とにかく集中していた。
・・・で、話の腰を折る訳ではないけど、ここからは現実的な話。今日は避けて通れない厳しい話。
ハッキリ言って終始プロのサッカーにはなっていなかった。特に前半はこれまでとまったく進歩が見られないいつものグダグダさ全開で、「2週間何やってたんだ?」とでも言いたくなるような最悪の内容。後半は状況が状況だから仕方ないにしても、前半はいただけなかった。
限りなく少ないチャンスをモノにしたレッズと、あれだけチャンスがあったのに決められなかったF東京。この違いはあるにせよ、どっちがサッカーをしていたかと問われれば、・・・ね。
反省すべき部分と頑張った部分、両極端な内容。勝ったからと言って、そこを見誤ると大変危険。だからこれは、分けて評価しないといけない。これをごっちゃ混ぜにしたくはない。
勝利は嬉しい、でも本質的には非常にマズい内容だった。そんな感じだと思うよ。
え?勝ったんだから今日くらいは素直に喜べって?
そりゃ勝利は勝利で嬉しいよ、もちろん。決まってるじゃないか。
でも角さんも言ってたけど、本当に勝つって大変だよな。今日の試合、まさにそんな試合だったよ。
だから、今日はみんな良く頑張ったよ、頑張った・・・
ってか次の試合までにまた2週間空くのか。はー、こういうグダグダな日程は困るよなぁ。
まあ、天皇杯で負けたのがそもそも悪いんだけどさ・・・
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J1リーグ第31節 F東京0-1浦和
得点/49分・エジミウソン(浦)
観衆:40,701人
『今季8位と低迷し、2年連続で無冠が決定的な浦和が4日、鹿島の韓国代表候補DFパク・チュホ(22)を獲得するために正式オファーを出したことが分かった。DF三都主アレサンドロ(32)が今季途中に
無冠危機にひんしている浦和が仁義なき左SB補強に再び動き出した。
関係者によると、浦和強化部が4日、鹿島に対して、DFパク獲得の正式オファーを出したことが発覚した。今季水戸からJ1王者に移籍した“コリアン・レフティー”は今季リーグ19試合で先発出場したが、8月15日の大分戦から9試合連続で出番なし。韓国代表候補にも入り、来年2月の東アジア選手権での選出の可能性が浮上するなど将来も期待されている。鹿島との契約も1年契約で移籍金はゼロ。推定年俸1000万円という超格安な“優良物件”だ。』
正式オファーとか書かれているけど、報知だから本当かどうかは別として、弱点の左SB、22歳と若く将来性があり、アジア枠を使えて、何より移籍金ナシの年俸1,000万円というのは魅力的だよな。ただ”優良物件”かどうかはわからんが・・・。
まあ、正直あんまりパンチの効いた補強でもない気もするが。
ってか、問題はレッズが韓国人を使いこなせるかどうか。知っての通りレッズは(日本に慣れたチョウ・キジェは居たが)、カク・ギョングンがちょっこっと居た以外は、バリバリの韓国人選手って実質的には初めてだからなぁ。ブラジル1本路線だった鹿島も、さすがに韓国人選手は慣れていなかったようだし、レッズにしても環境的にどうなのかが心配なところだが。
まあ本当に獲るなら、パクの大化けに期待するしかない。
・・・あれ?永田や野田はどうすんだ?・・・まあプロの世界と割り切るしかないのだろうけど。
仕事でバタバタしている間に11月になってしまった。
11月は、自分の人生において実に関わりの深い月で、誕生日も11月なら、それ以外にも色々な出来事に見舞われた月も11月が多いのである。それは良い事もあれば悪い事もあるのだけど、とにかく11月は、自分にとってはそんな月なのである。
**********
2003年11月3日は、レッズにとっては念願の初タイトルを獲得した記念すべき日である。
昨年ナビスコ杯で決勝の国立にまで進みながら、最後の最後で鹿島相手に0-1で破れてしまったレッズは、その雪辱を晴らそうと、この年も見事に決勝まで勝ち進む。しかも決勝の相手は、なんとまたも鹿島だったのだから、これはサッカーの神様もまたも憎い演出をするものだと思った。これではまるで何かのスポ魂ドラマである。何故かその中でもスクールウォーズのシナリオを思い返してしまった。
福田と井原が引退し、トゥットや阿部敏之が移籍したレッズの陣容は、この年を境に大きく変わって行く。
ヴェルディから獲得したエジムンドが不可解な形でナビスコ予選わずか2試合で退団したものの、ガンバからはGK都築、そして札幌から山瀬を獲得していた。
啓太や長谷部の成長も著しく、2年目の坪井や平川がレギュラーとして不動の地位を築くとともに、円熟味を増した山田の存在も大きく、新主将ウッチーが堅実的にチームを引っ張った。
怪我を繰り返していたゼリッチがようやく安定感を取り戻すとともに、夏にはロシア代表DFニキフォロフも獲得。そして前線ではエメルソンと田中達也が快速を生かしてゴールを量産していた。
この期に及んで未だシーチケホルダー優先など存在しなかったナビスコ決勝チケットは、発売日前夜から例の地元の穴場で徹夜して獲得した。あの頃は若かった・・・
昨年から意識が成長したのは、クラブよりサポーターの方が一歩先だった。昨年決勝での並びの混乱や労力低下を防ぐために、ナビスコ決勝でも前もって抽選を行う方法が採られたからだ。この組織的ルールにより、レッズサポは定められた時間に国立に集合。後は番号順に何の混乱も無くスムーズに場内に入場出来た訳だ。しかもこの抽選、俺はかなり良い番号を引き当てたのだった。
また与野本町から仲間の車で国立まで来て、またホープ軒を喰うパターンは昨年と変わってはいなかったが。しかし曇っていたのと、昨年を教訓とした防寒対策のおかげで、寒さは幾分和らいでいたと思う。
去年と1日違い、晴天だった去年とはうって変わっての小雨交じりの暗天。しかし舞台は一年前と同じ。相手も同じ。その鹿島は怪我人や出場停止などで幾分戦力が低下していた事実はあったのだが、それに対してレッズは昨年に比べて明らかに戦力が充実している。そしてファイナリストも2度目という自信が身に付いていたし、”ここで勝たなきゃ何処で勝つ”的な初タイトル獲得を予感させる雰囲気満々だった。
そんな勢い充分のレッズに対し、鹿島はらしからぬ5バックとも6バックとも称された超守備的陣形で臨んで来たが、開始僅か13分でその守備的陣形をあっけなく打ち破って山瀬が先制した。
前半終了間際にエメと坪井が同士討ちで流血するハプニングはあったものの、後半にはエメ、達也、エメと、レッズの破壊力が爆発して、試合は4-0というレッズに圧勝に終わった。
余りの大差に、終了のホイッスルを待つ緊張感も半減してしまって、少々拍子抜けというのが本音ではあったが、それでも初タイトル獲得という事実に、身体は震えていた・・・
表彰式を見届けた俺らは意気揚々と一路浦和へ。
これからチームが駒場に凱旋するというので、そこで再びチームを祝福しようと、俺らも駒場に向かったのだった。
駒場に凱旋したレッズとレッズサポ。そこで、エメがオフトの肩にしがみついて子供のようにピョンピョン跳ねながらはしゃいでいる、それをまた優しい笑顔で受けているオフトの姿が印象的だったな。
この後、なぜ俺らは浦和ではなく北浦和で美酒を飲んだのかがわからない。普通なら浦和に行くのだろうが、何故かこの夜は北浦和に足を向けてしまったのだ。その北浦和は、レッズが初タイトルを獲得した日とは思えないような静けさに包まれていたのが妙だった。きっとみんな浦和に行ってしまったのだろうけど。
ガランとした居酒屋で、「やっと、初めてタイトル獲ったなぁ・・・」そればかりが言葉に出る、記念すべき日なのに妙にしんみりした夜だった・・・
翌朝、出社前に必殺のスポーツ新聞買い占めを敢行。赤いトップ面を期待し胸躍らせてコンビニに向かったのだったが、そこで見たものは「小久保巨人へ電撃トレード」だった。
これにはさすがにズッコケたが、中面は赤一色。「レッズ初タイトル」・・・その隣には、『オフト辞任』というショッキングな文字が並んでいた。
ここから、レッズは黄金期への道を歩むことになるのだったが・・・
さらにそれから数日後、俺自身のその後の人生を大きく変える出来事が起きるのだが、それはまた別の話。
今から思えばこの年の11月は、レッズと俺にとって、大きな転換期を迎えたように思えるのだった。
**********
2003年11月3日/国立競技場
ヤマザキナビスコ杯決勝 鹿島0-4浦和
得点/13分・山瀬(浦)、48分・エメルソン(浦)、56分・達也(浦)、86分・エメルソン(浦)
観衆:51,758人
浦和レッズ0-3大宮アルディージャ
~埼玉スタジアム2002
新潟戦では必死になっていたかのように見えたものの、次の試合では一転して覇気の無い内容に逆戻りするのであった。
でも、そういうチームである事は昔から散々観て来てわかっているから、今更派手に騒がないぞ、俺は。
まあ1点リードされた状態で1人少なくなった時点で、まともな戦い方を求めるのも酷な話ではあるのだが、ぶっちゃけ今日はロビーが退場しようがしまいが、何となく似たような結果になっていたかもしれない。だって内容は、そう、あの悪夢の松本山雅戦そのものだったのだから。
「良いパフォーマンスを見せる」「ファン・サポーターに申し訳がない」といった例のフィンケの言葉は一体何だったのか。ホームで、ダービーでこういう試合をしてしまう、それこそ不味いと思うけどね。
ロビーも軽率だったけど、主審のカードの出し方も変だった。しかし、敗因はレッズそのものにある。
何故点が取れないのか、何故守れないのか、それはね・・・
あー、もうこれまで散々同じ指摘をしてきたから、今更また同じ事を書くのはよそう。
でも、せめて1人少なくなったのなら、それなりに1人少ない戦い方ってのはあるはずで、でもレッズはそれをしなかった。堂々とラインを押し上げてはカウンターを許し、そしてペナルティエリアの外側でチマチマボールをこねくり回す。何が何でもいつものスタイルを(良く言えば)貫き通して、いつもの弱点を露呈させて、そして大敗した訳だ。
それは果たして馬鹿正直なのか、それとも単に別の戦い方を知らないだけなのか・・・フィンケから言わせれば、そこにも何かの狙いがあるとでも?(ホントかよ)、でもフィンケの目指すサッカーは、今のスタイルを崩した途端に別のモノになる。だから簡単に崩すわけにはいかない。スタイルが完璧に身に付くまでは、何をどうしようが悪循環だ。
でも、もしそこに根拠が無いのなら・・・
さあ、どうするんだフロント?
そろそろ右か左かハッキリさせないといけない。
中途半端だけは許されない。
それにしても、ここで大宮に負けているようでは、これでACLとか虫の良い話になってしまう。だいたい、大分、柏、神戸、そして大宮にまで・・・、残留争いしているチームに平気で負けてしまうレッズの人の良さ。下位チームに勝ち点あげる為の慈善事業やってるんじゃない訳で、もうちょっと考えてほしいよ。
それに最後のブーイングに対して、選手も淡泊な態度だったよな。何かブーイングも慣れてきている感じ・・・
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J1リーグ第30節 浦和0-3大宮
得点/16分・ラファエル(大)、55分・ラファエル(大)、89分・石原(大)
観衆:43,746人
「ロッカールームでお互いに批判し合うことに何も問題はない。いいチーム、強い選手とは、そうでなければならないと思う。だから、僕らはそれに従っただけだ。そして握手をして、練習場のピッチに戻り、課題を克服していくんだ」
この小皇帝の言葉はいささか抽象かつ極論の域を出ないものの、その言葉自体には感銘を受ける部分はある。
では世界中、何の問題もなく批判が展開されているチームなど、どれだけあるだろうか?
お互いが言いたいことを言い合い、相手を罵り、取り返しのつかない事態にまで発展する。チームの雰囲気は悪化、そして最後は空中分解。通常考えられるシナリオはそれである。現に、このような事態に発展してしまったチームは数知れないであろう。
しかし、そうなってしまうチームと、批判し合いながらも、お互いがお互いを解り合い、そしてチームの結束力を向上させて行くチームもあるのだろう。まさに理想のチームである。
批判という言葉は、悪い意味で捉えられる事が多いが、バラックがそれでもあえてこの言葉を肯定した理由が、そこにあるのだと思う。
今のレッズの状況に置き換えてみると、チーム状態が芳しくない中で、チーム内では良い意味での批判は展開されているだろうか?
レッズでも過去に何度か繰り返されてきた空中分解的な非常事態も、批判し合う意味がわかっていれば防げた事態だと思うし、またそうならないためには、その本質を見極める力が必要である。
過去レッズは「甘い」「仲良しチーム」と揶揄され続けて来たが、そろそろそこから脱皮して、大人のチームに変貌するべきである。
選手が選手を成長させるようなチームにならなければいけない。そうでなければ、本質を見極める力など絶対に身に付かないし、故にチームの本質など変えられないからである。
では、どうやって変えるのか?
・・・わからないから、先ずは「批判し合って、握手をして、練習場のピッチに戻り、課題を克服していく」ところから始めれば良い。
繰り返すけど、小皇帝の言葉はいささか抽象かつ極論の域を出ないものの、その言葉自体には感銘を受ける部分はある。そしてレッズには、そういう理想のチームになってほしいと、今日の話はつまりそういう事。
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スタジアムではゴール裏住人であります。