ザスパ草津3-1浦和レッズ
~正田醤油スタジアム群馬
夢の祭典ワールドカップの最中に、夢から覚めさせてくれた・・・
いや、現実に引き戻させてくれた・・・
でも正直、これこそ、
夢だと思いたい・・・
海外キャンプ・・・オーストラリアまで行って、この数週間、一体何やってたんだ?
え?新システムが慣れてないから?え?阿部もスピラも達也も居ないし?・・・違うだろ。だいたいザスパは今、J2何位さ・・・?
松本山雅、徳島、今度は草津。
く・・・
こここまで来ると、もう内容じゃないよ。内容じゃない。内容じゃ・・・
じゃあ、何だろう?
え?フィンケ先生曰く、
敗因は『時差ボケ』っすか!????????
・・・
あ~、
また夢の中へ・・・
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プレシーズンマッチ 草津3-1浦和
得点/16分・高田(草)、23分・後藤(草)、25分・ロビー(浦)、65分・ラフィーニャPK(草)
観衆:5,950人
前大会での両者の名勝負は一体何処へ。蓋を開けてみれば、こういう結果になった。
ドイツを見馴れていない人にとっては、何故?と思うかもしれない。サッカーは点を取るスポーツであり、点を取るためには攻めなければいけないスポーツである。では、あれだけ攻めたアルゼンチンが、何故ドイツに大敗を期したのか?あれだけ攻められたドイツが、何故4得点も奪うことが出来たのか?
その答えは、もうドイツ-イングランド戦で書いたから、今更同じ事は書かない。ただ、サッカーは、個の力はひじょうに重要な要素であり、一番大切な部分であり、ボールポゼッションは得点を奪うための大事な手段ではある。しかし、もしそこに同等以上の組織力や判断力や守備力やパスワーク、更に言うと精神力が立ちはだかったら、どうなるか?
こうなるのである。
平ったく言うと、アルゼンチンは表面的な部分は世界屈指であり驚異的ではあったが、内面的にはドイツが世界屈指であり驚異的であった。そういうことだと、思う。簡単に言っているが、簡単ではない。これは凄いことだと思う。
テベスがドイツ陣内で恐るべき能力を発揮して、脅かしていた。ただ、それをドイツのディフェンスは、しっかり間合いを取り、無理に飛び込まず、自分のポジショニングを堅持しながら、地に足を着けてアルゼンチンの猛攻を防いだ。故にほとんどはバイタルエリアに侵入される前に、アルゼンチンの”態勢”を消していた。メッシに至っては、ほとんどペナルティエリアに入れなかった。アルゼンチンは時折鋭いシュートを放ったが、それは既にドイツの守備網がシュートコースを消した後であり、すべて枠外か、ノイアーの正面に飛んだ。いざとなればメルテザッカーの顔面セーブだ。あそこは思わず「顔面セーフだろ!」と叫んでしまったが、これはドッヂボールではなくサッカーだったな。
ドイツの攻撃はカウンターと言われるが、カウンターはカウンターでも、しっかりボールを繋ぐショートカウンターから、いざエリアに侵入すれば、個人技も発揮する。無駄なパスはしない。得点に繋げるためのパス回し。攻撃の質はこういうメリハリで決まる。
そのチームに支えられてクローゼが、偉大なゲルト・ミュラーの記録に並ぶワールドカップ通算14得点目。日韓大会から通算して、ついにここまで来た。今回はシュバインシュタイガーやエジルなど、後輩に支えられて、ここまで積み上げた。
そしてドイツは、本当の意味での戦いもこれから始まる。前大会では3位、日韓大会では準優勝。今回は、3度目の正直で、20年ぶりの優勝トロフィーを掲げなくてはいけないのだ。そのために、宿敵イングランドとアルゼンチンを粉砕した。偶然ではない。ゲルマン魂頼みではない。本物の実力に裏打ちされた試合内容によって、ここまで勝ち上がってきた。
もうイタリアは居ない。ブラジルも消えた。しかし、倒さなくてはいけない因縁の敵が、まだ2つある。もう毎試合が決勝戦。さあ、次だ、次。
で、準決勝のドイツの相手は、順当にスペイン。ここはもう、2年前のユーロ決勝でのリベンジを果たす意味でも、絶対に倒さなくてはいけない相手。ある意味で当たるべくして当たる両者といったところだろう。
そしてブラジルとアルゼンチンという南米2大勢力がともに姿を消した今、残った南米勢は古豪ウルグアイ。そのウルグアイが、ブラジルを破ったオランダと激突するのだから、なんとも皮肉だ。しかしそれがワールドカップ、醍醐味が、まだまだ続く。
試合結果/準々決勝3日
アルゼンチン0-4ドイツ
パラグアイ0-1スペイン
次の試合/準決勝6日
◆ウルグアイ-オランダ ~ケープタウン27:30
オランダが強くなったのか?ブラジルが弱くなったのか?と問われれば、どっちもと答えるしかない内容だった。
前半はブラジルが、さすがの攻撃力でオランダを攻め立てて先制点をあげるものの、逆に後半にオランダが攻め立てる形になると、ブラジルは効果的な反撃が出来ないまま混乱し、ジリジリと押される格好になった。
オランダの同点ゴールは、ゴール前の”被り”が招いた幸運なものだったのかもしれないが、その後のブラジルの姿勢を見ると、スナイデルの逆転ヘッドまでの課程も、必然のように思えてくる。それほどブラジルは、オランダの攻勢に我を失って、チームとしては機能していなかったように思う。だからブラジル選手陣もイライラが募る。精神面で大きな弱点を露呈した。フェリペ・メロの相手選手を故意に踏み潰す乱暴行為は、この歴史的な大試合に汚点を残す最低の退場劇だった。
正直、今大会のブラジルは、例年にも増しての迫力不足だった。先ずドゥンガの監督としての力量に疑問符が付いていた。しかしそこはブラジル。今までは個人能力でカバー出来ていた。しかし中心選手は?エースは?と問われれば、カカばかりが目立つだけで、そのカカでさえ、セレソンとしての仕事をしていたとは思えない。また、ロビーニョも同様で、上がり調子で本大会を迎えた訳ではなく、近年はマンCへ”都落ち”した状態で、シックリ行っていなかった。本大会でゴールこそ上げたが、世界的なFWに肩を並べるまでには至っていない。
個人で圧倒するはずのブラジルが、南ア大会で始めて迎えた”本当の戦い”がオランダ戦だったと思う。そこでブラジルは厳しい現実を見て、”必然”の敗退を期した。
そして一方では・・・ウルグアイが地味~に上がって来た。
正直この古豪がここまで来るとは予想外だった。というか、もう少しガーナを見たかったという気持ちの方が強いが、しかしウルグアイにとっては、久々に世界大会で光を見ているだけに、ある意味で地味地味同好会の最後の砦になっている感じ。
さて日本代表が帰国して、なんとなく日本ではワールドカップが終わってしまっている風があるが、ワールドカップが本当に面白くなるのは、ここから。
試合結果/準々決勝7月2日
オランダ2-1ブラジル
ウルグアイ1(PK4-2)1-ガーナ
今日の試合/準々決勝3日
◆アルゼンチン-ドイツ ~ケープタウン23:00
◆パラグアイ-スペイン ~ヨハネスブルク・エリスパーク27:30
ひとつ、今後の日本サッカー成長のために言うと、PKとは”運”ではなく、勝負であるということ。
多くの人が、PKは勝ち負けではない、試合自体は0-0と言うが、自分はそうは考えない。そして一番悔しく残酷な負け方こそ、PKによるものだと考える。だから、あえて日本は、今回のPK戦を含めた試合を”負け”と捉えてほしい。誰が良かったとか、誰が悪かったとかいうものではなく、PK戦とはそういうものだと自分は思う。
後は、多くを語らず、結果は結果として収めたいと思うし、後は選手一人一人の表情が、全てを語っていると思うので、・・・ここまで頑張った選手に感謝。本当に良く頑張ったよ、お疲れ様。
隣国対決スペインとポルトガル。ビジャの決勝点まで繋がるパス回しは、スペインサッカーの理想型だった。あそこまで素早く躊躇無くショートパスを回せれば、ゴールが見えてくる。ただこれが毎試合通用するかというと、ちょっと違う。どうしてもパスサッカーを否定的に捉えてしまう身としては、スペインの強さの秘訣はそのパスサッカーではなく、積極的なシュート攻勢にあるのだと思う。前が空けば、パスではなく、シュートを放つ、そこだと思う。
ポルトガルは、ここでスペインと当たったのは不運だったと思う。ベスト8まで行く力は保っていたと思う。正直、お互いゴールを決めきれない試合だったのだから、どっちが勝ってもおかしくなかった。
個人的にはドイツ大会同様”隠れ優勝候補”と呼んでいたポルトガルが、ここで消えてしまったのは残念でたまらない。そしてC・ロナウドは、今回も不完全燃焼だった。
試合結果/決勝トーナメント1回戦29日
パラグアイ0(PK5-3)0日本
スペイン1-0ポルトガル
次の試合/準々決勝7月2日
◆オランダ-ブラジル ~ポートエリザベス23:00
◆ウルグアイ-ガーナ ~ヨハネスブルク・サッカーシティ27:30
地味地味同好会の雄・スロバキアだったが、相手が悪すぎたというか、引いて守るだけでは勝てない、1点返した事を誉めるべきで、やはりオランダは格が違った。その上、ここまで怪我の影響もあって影を潜めていたロッベンに、ついに今大会初ゴールを献上してしまったのだから、逆にオランダに花を添える敗北となってしまった。
ただ、スロバキアとしては今大会で大きなサプライズを起こしたチームであることは間違いないし、ここまで良く頑張った。
本大会で毎回こういう地味なチームが1つでも決勝トーナメントに勝ち進む事が出来れば、ワールドカップはまた違った楽しみ方も出来る。
そしてもうひとつ地味地味同好会好みのチリ。さすがブラジル相手に怯まず攻めたが、3-0の大敗で敗退。ここは南米勢での力の違いを見せ付けられた。
スロバキアとチリ、地味地味同好会の星が16強でともに散ってしまった・・・
しかしここまでは順当に、力のあるチームが勝っている。強いチームが勝つ、決勝トーナメントは、そういう場だ。
試合結果/決勝トーナメント1回戦28日
オランダ2-1スロバキア
ブラジル3-0チリ
今日の試合/決勝トーナメント1回戦29日
◆パラグアイ-日本 ~プレトリア23:00
◆スペイン-ポルトガル ~ケープタウン27:30
過去4度のワールドカップの対戦で90分決着が無い両者、正直ここまで大差が付くとは予想外だったけれど、ドイツとしては、あのランパードのノーゴール誤審(120%完全にゴールだった)を払拭するためにも、是が非でも2点差以上での勝利が必要だった。
66年大会と逆の立場になった両者、因果応報とでも表現しておこうか。ただイングランドファンからすれば、ランパードのゴールが認められていれば、流れは変わっていたと言う筈である。確かにサッカーは、ひとつのプレー、ひとつのゴールが試合の流れを大きく変えるスポーツではある。しかし反面で、ドイツのチームとしての完成度をしっかり見ていれば、それも慰めの言葉にしかならない事は明白で、ドイツのゴールこそカウンター中心だったが、個々の選手の球際でのボールさばきの完璧さ、ゾーンで守る守備時のポジショニングの良さ、一人一人が絶妙の間隔を保ってチームを形成している、この組織力は、どの国にもないドイツの伝統なのだ。そこに、ベテランの経験力と若い力とスピードが加わっている。
個の力は大切だ。この試合もエジルのスピード、ミュラーの得点力、ポドルスキの個人技、メルテザッカーやノイアーの守備力が随所でドイツを助けた。ただドイツの場合、それも”組織”あってのものなのだ。
近年移民選手が多い故に伝統が薄れていると揶揄されるドイツだが、それはヨーロッパのサッカー列強では同じ事。ドイツが遅すぎただけなのだ。伝統とは血筋だけではなく、国そのもの、チームそのものの影響下によって受け継がれて行くものなのだと、今のドイツ代表を見ていると、思う。フランスやイタリア衰退の一方で、下部組織からの育成力で世界屈指を誇るドイツが、サッカー本来の姿を見せている。そういう目立たない成果が、大舞台で如何なく発揮されている。
で、ドイツの次の相手は・・・アルゼンチン、来た・・・
ドイツ大会で最高の試合を展開した両者が、またも決勝トーナメントで激突とは、これまた気が抜けない。
ただメキシコ戦でのテベスの先制弾は、明らかにオフサイドだった。ランパードのノーゴールといい、テベスのオフサイドゴールといい、決勝トーナメントで2回も大誤審をやってしまう審判の質は・・・ちょっと考えないといけないね。尤もワールドカップは誤審の歴史でもあるんだけど、実際それを目の当たりにすると、やはり気分が悪くなる・・・
試合結果/決勝トーナメント1回戦27日
ドイツ4-1イングランド
アルゼンチン3-1メキシコ
今日の試合/決勝トーナメント1回戦28日
◆オランダ-スロバキア ~ダーバン23:00
◆ブラジル-チリ ~ヨハネスブルク・エリスパーク27:30
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