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浦和レッズが好きなすべての人々へ捧ぐ…
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J1復帰を果たした神戸が、千葉でレギュラーを獲得した高橋峻希を欲している。それに先立ってレッズ復帰報道は無かった。結局はレッズに戻って来ない事が濃厚な状況になった。
レッズよ、そろそろというか、1人くらいは、レンタル先でレギュラーになって、そしてレンタルバックした若手選手を、チームレギュラーや果ては代表クラスまで成長させるような実績を作れないものなのだろうか。

無理かなぁ、レッズでは・・・森脇や柿谷や齋藤学を作り上げる事は出来ないよな。こういう選手を生み出す方法って、単に選手の努力任せや運や偶然だけではない。その証拠に、それを成功させている広島やセレッソやマリノスは、結構なレベルの育成プロセス能力を持ち合わせたクラブ。だからどの若手をどういうタイミングや、どういうチームにレンタルするか、そしてその後をどうするかといった、しっかりとした育成プランがあるのだと思う。レンタルバックするタイミングの見極め力もあるのだろう。だからチーム内で新たな芽が次々生まれる。1人や2人の主力が引き抜かれたところでビクともしない。逆にこれで後から出た芽が、しっかり花を咲かせる。何か良い意味での自転車操業で機能している。

対してレッズのそれを見ていると、単に出場機会に恵まれないで持て余した若手を「さあ頑張ってこい」の一言で送り出しているだけな感がある。そこに育成プランがある訳ではないので、放出した後は放置プレーの本人任せ。その間レッズではそれ以上の選手を何人も補強してしまう。故にレンタルバックしても出場機会が無く、結局は飼い殺しが続くだけになる。
ここでひとつ勘違いしてほしくないので書くと、だから補強が悪いという訳ではないので悪しからず。むしろ放出する選手以上の補強は絶対に必要である。ただし、ようはレンタル放出も補強も、ひとつのプランとして繋がっているか否かだと思う。先を見据えたレンタル放出と補強が出来るか否かに懸かってくる。もちろんそれを成功させるのは至難の業なのだが、そういうプランを持ち合わせたクラブと、そうではないクラブが明確化しているのは動かざる事実だと思う。

ひとつの悪い例。レッズに数年前にユースからの生え抜きである西澤代志也(現栃木)が居たが、この選手はトップ昇格時期がレッズの黄金期と重なってしまった事もあり、4シーズンも殆ど出場機会に恵まれないままだった。それにも拘わらず、その能力の高さを見込まれて、常に他チームからレンタル獲得要請が続いていた。しかしレッズとしても西澤の能力を高く買っており、放出を拒み続けた。つまり出し渋り続けたのだ。
その結果、何が起こったか。その間の経験不足が響いて後れをとってしまった西澤は、元々あった高い能力を発揮する機会を失い、明らかに選手としてのピークを過ぎた6シーズン目に、結局J2に放出されてしまった。
もしあの時にレッズでしっかりとした若手レンタル育成プランでもあれば、西澤のような選手を果ては代表クラスにまで成長させてあげられたかもしれないのに。実に惜しく勿体ない、そして煮え切らないクラブの犠牲となってしまったのが西澤だったのだ。
西澤以外にも、そういう選手は沢山存在していたし、湘南で大成した中村裕也もその1人だったかもしれない。
皮肉にもその西澤や中村例以後、レッズでは早期の若手レンタル放出が活発化した。もちろんこれは、西澤の例があったからかもしれないが・・・。

高橋峻希も、仮にレッズに戻って来たとしても、結局はそういうクラブ体質の犠牲になる危険がある。現に今のレッズの選手状況では、ミシャが高橋を起用する余裕は無いだろう。
それならばいっその事、報道通り神戸が高橋を必要としているならば、そこに新天地を求めて行くべきが正しい選択なのかもしれない。今ならまだ間に合う。レッズで燻るよりは神戸で、千葉でレギュラーとして成長した力をJ1で更に高める事が出来るはず。だからこの機を逃してはいけない。選択肢を誤ってはいけない。
しかし哀しい。高橋が山田直輝とともに2種登録でトップ昇格したユース時代、自分は実は高橋の方こそ遙かに期待していた。世代別代表でもそれだけの輝きを放っていたからである。現にここでも過去に、そう書いた事もある。だからこの選手こそ、次代のレッズを担う選手だと確信していたのだったが・・・でも結局レッズは、そのダイヤの原石を磨き上げる事が出来ないクラブなのであった・・・チーム名は”ダイヤモンズ”なのに。


と言う事で、年内に余程の事がない限りは、これが当ブログの今年の書き納めとなります。
皆様、改めて今年もお疲れ様でした。そして当ブログを読んでいただき、そして沢山のコメントもいただき、本当にありがとうございました。
何だか最後の2ケ月は、チーム状況もあってやたら愚痴っぽい記事が多くなってしまったのは反省点ですが、その分来年は明るい記事が多くなる事を願って、今年を締めさせていただきます。そしてまた来年も、当ブログをよろしくお願い申し上げます。
皆様、良い年をお迎えください。それでは。

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◆浦和、サウサンプトン・李忠成と合意!1月上旬にも帰国の見通し(サンスポ)
マジかよ、これが本当ならいくら何でもやりすぎだ・・・。

今の監督と強化責任者は、どこかの国の内閣と同じで、国民が望んでいない事、国民が嫌がる事を無理にでも推し進める腹積もりらしい。
これ以上、広島時代に監督の息の掛かった選手ばかりを補強するなど、もはや多くのレッズファン・サポーターは望んでいないのが明らかなのに、そんな我々の気持ちなど一切無視して、またもそれを推し進めようというのか。
李忠成はあくまで噂レベルで留まると思っていた。いや無理にでもそう思いたかった。しかし報道で「合意」と言い切られてしまうと、本当だと思わざるを得ない状況に陥る。
ただこれは李忠成云々の問題ではなくて、何故にここまでミシャの息の掛かった選手ばかりを補強しようとするのかが問題なのである。
李忠成という選手の質に付いては、疑う余地は無いだろう。ただ所属先のサウザンプトンで出場機会に恵まれないという状況はあっても、無理に移籍金まで払って獲りに行くような選手だろうか。本気で優勝を狙えるに値するFWなのであろうか。自分は否だと思うし、レッズサポーターの多くもそう思っているだろう。それでも獲りに行ったのが事実だったとしたら、もう理由は”ミシャ”しか無いだろうし、それ以外に考えられない。山道強化部長が渡欧したとの噂も、結局は李忠成が目的だったという事なのだろうか。

柏木、槙野、森脇、そして今度は西川?李忠成?・・・西川と李忠成は広島の生え抜きではないが、結局はミシャの息の掛かった選手なのである。ミシャはそこまでして、自分の教え子でチームを編成しなければ、チームが作れないと思っているのだろうか。勝てないと思っているのだろうか。そんな考えの監督であったとしたら、契約など白紙に戻して、今すぐにでもレッズを出て行ってほしい。
山道部長にしても同じ事が言える。自らの足を棒にしてでも、何故に未知の選手を捜し出す努力をしないのだろうか。いや出来ないのかもしれないが、もしそれまでの力量しかない強化責任者だったとしたら、レッズ規模のクラブでは通用しないのは明らかである。荷が重すぎるのだ。ようするに監督の要望ばかりを聞き入れているだけで、自らの強化方針が皆無なのだ。これでは何時まで経っても中途半端な補強に終始するだけで、優勝を本気で狙える選手など連れて来られる訳がない。
で、来年は、また広島から青山ですか?高萩ですか?埼玉出身だからって、広島に骨を埋める覚悟をしている佐藤寿人を無理にでも引き抜きますか?

レ ッ ズ は 、 広 島 の 同 窓 会 チ ー ム で す か ?

自分は補強というものは、お金がある以上は青天井でも構わないと思っている。補強に勝る補強は存在しないからである。それはあくまで巨大戦力を得るための正しい方法である。様々なチームから確実な戦力となる多種多様な選手を集めた上で、元から居る選手と組み合わせて新たなチームが作れるのである。これはつまり、監督の息の掛かった選手ばかりを揃えるのとでは、意味も価値観も全く違う。

毎年こんな補強方法を許していたら、明確な戦力アップが行えないまま、ますますファン・サポーターが離れて行く。レッズという付加価値がどんどん下がって行く。レッズがレッズでなくなって行く。だからハッキリ言うが、もう自分はサンフレッズと揶揄されるようなチーム編成にはほとほと嫌気が差している。仮にこれで優勝したとしても、何か蟠りが残るものとなるだろう。

だから監督主導の補強方法では不味いのだ。レッズは一時期クラブマネジメントにまで侵入したフィンケの影響で、監督主導こそが正しいと信じてしまったファン・サポーターが大半を占めた時期があったが、それを許し続けて道を間違うと、結局はこういう事態を招くのである。
監督の人脈で素晴らしい選手を揃えられるのであれば、こんな不満は表れない。ところがミシャはその人脈が薄い。こうなると自らの息の掛かった選手も限定されてしまう。
だからこそフロントが強くならなければならない。しかし今のレッズはフロントの力が実に弱い。故に監督の影響力ばかりが強くなり、監督好みの選手しか集まらない視野の狭い偏ったチーム編成になってしまう。ミシャで優勝できない原因のひとつが、ここにあるのだ。

本当に、いい加減にしてほしい。ミシャはレッズをどうしたいのだ?山道部長はそれで良いのか?社長は何を考えているんだ?なあ、どうなの???

3ケ月前に、来季に向けた補強の第一弾が、大宮の選手というのを予想した人は誰一人居なかったと思うが、ある意味でサプライズ的な存在となっていた青木拓矢が、報道通りにレッズにやって来た。
山道強化部長の言葉「ミシャ監督のサッカーに適合する選手を探していました」・・・まあ当然そうなるんだろうけど、ようするに青木は、ミシャが希望した選手であった訳だ。
青木に関しては前回の記事で書いた通りだからこれ以上は語らないけど、青木本人曰く「移籍についてはかなり悩みました」と言う割には、あっさりと年内決着しているところが凄いな。結構割り切りが早い性格かもしれない。咄嗟の判断力が必要とされるボランチとしては、それで良いのかもしれないが。
これで青木は、大宮からレッズに移籍した最初の選手として、歴史的な役割を果たした。そしてレッズに来た以上は、それが元大宮だろうと何だろうと、レッズの選手としてサポートして行くのみ。

補強第一弾が完了したところで、第二弾は西川という事になるのだろうか。報道によれば既に年俸8千万円で大筋合意で発表は天皇杯後らしいが、まあ西川に関しては来たら来たでその時に書くとして、本当に西川が来るとしたら、レッズは山岸と加藤の両方をこれ以上抱えておく余裕が無くなるから、キーパー事情を抱える仙台と鳥栖が、山岸に興味との報道も信憑性を帯びてくる。レッズのリーグ優勝時にセーブ率ナンバーワンだった山岸を出して、現セーブ率日本人トップクラスの西川を獲るか・・・この冬は日本人ゴールキーパーの民族大移動が始まるらしいが、プロの世界は非情だな。

青木が決定し、西川は発表待ち、・・・これで終わりだったらズッコケるんだが、報道されている城後は個人的には不要として、問題は外国人選手の名前が一向に出て来ないのが何ともかんとも。ネットレベルだと山道氏が渡欧だとか、東欧の長身DFと交渉中とかあるけど、明確な報道は今のところ無し。但しワールドカップイヤーにわざわざ日本に移籍して来るような外国人選手だとしたら、日本では全く無名クラスだろうし、良くても出場国以外の準代表クラスだろうから、それでミシャと同じ東欧系という事になればスタンダードな感じで辻褄が合う気がする。とはいえ、バルカン系のどっかのクラブの得体の知れないのが来て、それがまあバルカン系名物の凄い性格の選手で、いきなり監督と揉め出したらどうしよう(苦笑)
まあ外国人の場合は、報道も無しにいきなり発表される例が多いから、今回もそれならそう願いたいけどね。

とりあえず、青木ようこそレッズへ。

大宮のボランチ青木拓矢の件。先月のリストアップ報道から、早くも移籍確実報道となった。今回は単独ではなくスポニチ報知の2紙が同時に報じているだけに、まあ本当にレッズに来るのであろう。
大宮との契約切れによる0円移籍を狙った近年の常套手段の形だが、昨年に続いて複数のクラブチームが青木にオファーや興味を示していた中で、特に2年連続で熱烈ラブコールを送っていた柏との争奪戦を制しての獲得となる。しかも柏は昨年に至っては移籍金を発生させてまで獲得しようと誠意を見せていたのに、その柏を選ばないで、あえてレッズを選んだというところが興味深い。

ぶっちゃけこの青木という選手に関しては、自分は印象が無い。大宮時代から全くマークしていなかった。ただ大宮の中盤は青木が大黒柱となっている事だけを知っていた。
上背があり、球際に強く、ボール奪取能力に優れ、得点力もある・・・かなりの高評価。本当にそんな凄い選手だったのかは知らないが、守備的MFとしての条件は揃っている上に、24歳と脂が乗っている年齢。高齢化が深刻化していたレッズの正ボランチ事情に打って付けではあるが・・・。青木の選手能力自体は悪くはないだろう。だが問題はここを日本人選手で済ませようとしている辺りがガッカリ感を生んでいる。どうせならドッシリと構えた外国人ボランチが欲しかった。しかしそれを日本人で済ませるあたりが、やはりミシャのやり方だ。外国人に関しては、山道氏が渡欧したらしいから、そこに期待して待つか。
それと青木獲得によって阿部をDFラインに下げる話が出ているが、自分は今更阿部を最終ラインに置くのは大反対。阿部は舵取り能力は依然として輝っているが、足下の技術や守備に関しては目に見えて衰えている。ここ1年を見ても細かいパスミスや、あっさりと交わされたり抜き去られたりする場面が増えた。この状態では阿部が最終ラインに下がったところで、守備が改善されるとは到底思えない。そもそもミシャサッカーは、いくら駒を弄くったところで、守備戦術が無ければ、根本的な解決策にはならない。だから阿部はボランチ固定で良い。そもそもDFに下げなくても、どうせ阿部が最終ラインに吸収される形が多いのだから・・・。

まあレッズのボランチ事情は、結局は細貝が抜けた後釜として鳴り物入りで新人獲得した小島を育てられなかったからこうなったのは明白で、小島と同じ前橋育英高の先輩である青木が来るのだとしたら、これで居心地が悪くなるであろう小島には、もうレンタル移籍の話が進んでいるのだろう。というかここ2年を見ていても、ミシャはもはや今の小島を使う気は無いだろうから、小島にとってはレンタル修行に出た方が身のためだろう。そのレンタル先に大宮ってどう?

話を青木に戻す。世間ではさいたまダービー間の大宮からレッズへの移籍が初で、これで当然のように「禁断の移籍」と銘打たれたが、個人的には大宮をそこまでライバル視していないから、どのチームの誰がレッズに来ようと、それが本当に良い選手であれば大歓迎である。
そもそも今のJリーグ間の移籍に”禁断”なんて存在しない。凄い昔の話だが、引き抜きが超御法度な時代に森岡を獲得して、これで長い間フロント間の交が断絶していた歴史を持つ鹿島と清水くらいのレベルになれば禁断だが、ハッキリ言ってレッズと大宮はそういう関係ではなく、むしろ世間が言うほど仲は悪くないから、禁断にならない。まあマスコミが禁断と盛り上げてくれるのは勝手だけど。そうそう、盛り上がりが必要だ。今回の青木の件で、レッズと大宮が今とは比べモノにならないくらい険悪になって、それでさいたまダービーが盛り上がる事を期待するけどね。

シーズンが終わった直後で未だ気持ちの整理が付いていないものの、何かやりきれない感を抱えたまま終戦となった今季は、このモヤモヤを取り払う意味でも、出来るだけ早めに、そして一気に総括してしまおうと思う。

今季はひじょうに多くの夢を見させてもらった反面で、それに反比例して大きな落胆を何度も味わった、そういう両極端なシーズンに終始してしまった。即ちあと1歩で久々のタイトルを手中に収められるという好機を得ながら、またも後一歩で優勝を逃したナビスコ杯然り、何度も何度も首位に立つチャンスがありながら、そこで尽く勝負弱さを露呈しては勝ち点を逃し続け、結局は最終節を待たずして優勝争いからも脱落したリーグ戦。そのリーグ戦に至っては、それでも最低限、そして絶対に死守しなければならなかったACL出場権すら失うという、全てに関して最後の1ケ月であまりに痛手を被るシーズンになってしまった。
何度も夢に近づきながら、その全てで夢破れた反動は実に大きく、開幕しばらくは監督の掲げるサッカーを狂信的に「面白いサッカー」「未来あるサッカー」と賛美絶賛していた多くのファン・サポーターの世論は、不甲斐ない試合を連発した後半戦の影響で、急転直下しての監督への大きな不信感に繋がる結果となった。

何がこのような事態を招いたのかは周知の通りであり後述するが、その前に今シーズン開幕に向けた補強を振り返った上での成績を見ると、日本代表経験者4人を一気に補強したそれなりの大型補強だったとはいえ、開幕前にここでも危惧した通り、やはり頭ひとつふたつ抜きん出た大物クラスの選手補強が無かった事、そこに外国人補強が無かった事が、後々の手詰まり感を生むひとつの要因になったのは否めない。特に強力な外国人パワーが必要不可欠なACLにおいて、国産中心のチームが勝ち続けるのは至難の業である事は誰しもが理解していたにもかかわらず、それでも監督の望んだ通りの補強によって純国産チームで戦った結果、結局は1次リーグ敗退に留まってしまった。レッズがACLから遠ざかっていた4年間にアジアサッカーの勢力図が変わっていた中で、レッズだけが時代遅れの思想を持って臨んでしまった感は否めない。
リーグ戦に関しても同じ事が言えた。使える外国人選手はマルシオ一人で、そのマルシオすら殆どがベンチスタートであり、終盤に至っては怪我の連続で全く戦力にならなかった。このように、本来いざという時に頼るべき外国人パワーが全く無い故に、敵に力で押し切られると、根負けしたように勝利を逃す試合が少なくなかった。あえて昨年から外国人選手を遠ざけたチーム作り故の自業自得の流れだった。

これに関連して、育成面においても惨憺たる状況だった。近年補強に頼っているレッズにおいては、主力選手の平均年齢がひじょうに高い。その上で外国人補強もしなかった。故に若手の成長による戦力の底上げが無ければ、何れは干上がってしまう事は目に見えていたが、それでもミシャ体制になったここ2年で、まともに若手育成に力を入れて来なかったツケが、日を増す事に表れた。連戦で疲弊したベテランに代わる選手を育てて来なかった故に、当初ミシャが公言したターンオーバー制もろくに実現出来ずに、以後も固定メンバーだけでの連戦を強いられた。疲労や怪我が重なったベテラン選手の代わりが居ない。しかし多くの若手は使えるレベルに達していない。頼れる外国人選手も居ない。この無い無い尽くしが大きな手詰まり感を生んだ。

そして何と言っても今季最大の致命傷。それは他でもない、ミシャ監督自身のサッカースタイルだった。去年は補強も最低限に留まっていたからこそ影を潜めていたミシャスタイルは、今季ミシャ自身が望んだ選手を獲得した途端に大変貌を遂げ、そこからいよいよ暴走が始まる。
この大暴走を開始したミシャスタイルは、表向きは好成績を維持したまま中盤まで持ち堪えたものの、自身最大にして唯一のスタイルである攻撃サッカー、ポゼッションサッカー、パスサッカーという3大要素ばかりに固執し続け、対極である「守備」を「放棄」したサッカーの栄光は長くは続かなかった。即ち勝負どころでは、全く通用しなくなったのだ。
攻撃に百パーセント比重を置くようなサッカーは、運が良ければ爆発的な得点力を発揮して勝利を得られたが、半歩でも歯車が狂うものならば攻撃力は激減し、その対極である守備の脆さを狙われては、一気に守備崩壊を招く事になった。
相手チームの”眼が慣れた”初秋以降は、その傾向が如実に表れる。それまで度々大量得点によって勝利を重ねていたレッズだったが、その単純過ぎる攻撃スタイル故に、あっさりと研究された途端にゴールが遠くなった。レッズの攻撃サッカーを阻止するための手段は、単純にゴール前を固めてブロックを作って跳ね返し、全員が前がかりになっている事で広大なスペースが生まれている裏を突けば、後はDFが手薄になっているゴールに突き進むだけ。また攻撃的なチームは、力任せに押し切る事で、容易にレッズの脆い守備網を打ち破る事が出来た。
攻撃一辺倒のサッカーしか指導されていないチームは、こうなると応用が利かずに運と相手次第になり、見事に自分達のサッカーが通用しなくなった焦りからか、開幕からしばらく保たれていた集中力は次第に薄れて行き、これによって少なかったミスも増え始め、そこを更に付け込まれては大量失点を繰り返す負のスパイラルに陥ってしまった。

本来はここで歯止めを掛ける役目こそ、監督の仕事である。しかしここがミシャ自身が今季最大の致命傷と言える所以で、ミシャは自身のスタイル追求には熱心だったが、歯止めを掛けなければならない不味い部分には、自らの手で蓋をしてしまった。「臭い物には蓋をする」という言葉そのままに、欠陥部分は放置したままで、相手チームのマネジメントも一切行わず、自身の理想だけが正しいと信じて、それを追い求め続けた。
ミスを咎める事をせず、悪い部分は全て「チャレンジ」「リスク」「ポジティヴ」という言葉にすり替えて、現実逃避を続けて行った。このような半ば洗脳にも近いミシャの言動によって、選手もサポーターも”自分たちのサッカー”だけが正しいと信じて、他が見えなくなる。
そんな理想だけを追い求めた結果、何が起こったか。現実的な試合運びが出来ないチームは徐々に鍍金が剥がれ始め、いよいよ後手を踏むようになり、勝てる試合も勝てなくなり、タイトル獲得のチャンスもフイにし続け、最後の1ヶ月でチームの大崩壊劇を招いたのだった。これにより辛抱強くミシャを信じ続けたサポーターからの、まさかの怒号が飛ぶ結末が待っていた。前半戦で輝き続けていた超攻撃的チームの面影無く、見るも無惨な最後だった。

このような理想郷の崩壊劇は、ある意味現時点で起こって良かったと思う。何故ならば、クラブはこのような崩壊劇が明確に起こり始める直前に、ミシャとの契約を更新してしまった。つまり来季もひじょうに危険なサッカー感を持つ同じ監督がレッズを率いるのである。もしこのまま明確な崩壊劇が起こらず、のらりくらりと平凡な最終節を迎えていたら、このミシャという人物の危険な指導方法に多くの人は気付かずに、来季もミシャに理想と期待だけを抱いてチームを託していた事だろう。
そしてこの通用しなくなった理想郷サッカーで、果たして来季に何が起こるか・・・。ここは口に出すことを憚られるのを承知であえて言うならば、優勝争いや上位争いはおろか、下手をすれば残留争いに陥るようなサッカーを続けて行く危険性・・・。

ところが不幸中の幸いにして、今回の崩壊劇で多くのファン・サポーターが、すんでの所でミシャの危険性に気付いた。そして最終節において明確な意思表示をクラブチームに伝える事に成功した。これだけでも一時の危機回避になったと思う。
これによってクラブがどのような方針を打ち出すか、そして何よりもミシャの意識がどう変化するか、はたまた否かによって、来季のレッズは天と地ほども違うチームになると思っている。既にファン・サポーターの意思は明確化している。後はフロントの姿勢とミシャ次第。

その来季は、再来年に内定している2ステージ制復活の前の、恐らくは最後の1ステージ制となる。Jリーグを敵に回す勢いで2ステージ制復活に真っ向から大反対したレッズだからこそ、1ステージ制の来季において絶対にタイトルを手中に収めなければいけないシーズンになる。だからこそファン・サポーターも厳しさを持って団結して行くべきで、ここで今一度個人的な考えも明確にしておくならば、来季中にタイトルが獲れなければ、どんなに上位争いをしようと、そこでミシャ体制を終わらせていただきたい。
レッズは他が羨むレベルの補強を続けて来たチームなのだから、資金の限られたチームのように、タイトルが獲れないまま5年も6年も同じ監督のままで許されるクラブチームではないという事。そしてそういうチームから選手を補強したにもかかわらず、そのチームより順位が下という結末が何度も許されるはずがない。それでも無冠のまま長期政権を強いるのだとしたら、もう大型補強などしないで、育成中心のチームに生まれ変われば良いのだ。
今一度クラブに問いたいのは、レッズは何を目指してどう動いて行くべきクラブなのかを明確にして、形として現してほしいという事。たいした根拠も無いまま軽々しく「優勝」や「3冠」などの安っぽいコピーを出す前に、本当に「優勝」や「3冠」に向けた確固たる体制をフロント自らが作り上げるべきなのだ。そこには監督の意思など二の次だ。先ずは会社が強くならなければ、チームが強くなる訳が無いのだ。もう甘ったれた運営を続けるのもいい加減にしてほしい。我慢の限界である。


という訳で、今シーズンも終わりました。皆さん改めて今シーズンも大変お疲れ様でした。
今回実に長々と、何だか悪い部分ばかり書いて来てしまいましたが、これも是非とも来季中に絶対にタイトルを獲らなければいけないという覚悟あってのものであって、文の趣旨は決して後ろ向きなものではないという事だけはご理解いただきたいです。
それとひとつ、誤解があると不味いので予め言っておきますが、今回の文で、そしてもしかしたら過去の記事でも、やたらミシャを糾弾したような書き方になっていたかもしれませんが、自分はミシャのサッカーには疑問を呈していますが、ミシャ自身の人間性には好感を持っていますし、ナビスコ杯を決勝に導いてくれた事や、終盤までリーグ優勝の可能性を残すチームを作ってくれた事は感謝しています。ただ自分はミシャを応援しているのではなく、レッズというクラブチームを応援しているという意味で、サッカーに対して辛口の文章になっているだけです。そこもご理解いただければ幸いです。

それでは皆さん、ここからはストーブリーグを楽しみつつ、来季に向けて鋭気を養って行きましょう。お疲れ様でした。

2013年 J1リーグ第34節
浦和レッズ2-5セレッソ大阪
~埼玉スタジアム2002

山田暢久退団セレモニー 野田、永田拓、そして暢久。特に暢久は20年間、レッズでの日々を本当にありがとう。
本来なら暢久らしく、”らしい”雰囲気で送り出すはずが、ここで意外や意外で、暢久の口から真面目な挨拶が飛び出したかと思うと、暢久の眼に涙が潤んでいた。
・・・これにやられてしまったな。自分もここでグッときてしまった。本来なら、そういう送り出し方は絶対にしないと決めていたのに。んー、最後に涙を見せるなんて卑怯だぜ、暢久よ。

試合?余りに酷過ぎて、もはや語るべくもない。というか、語り尽くした。
自分ね、2失点した辺りから、妙に吹っ切れていて、逆にこんな失点数じゃ物足りない感覚に陥ったよ。こういう光景に見馴れてしまったんだよな。その上で、失点が当たり前になってしまったものだから、3失点しても4失点しても、情けないとか悔しいという感情が沸かなくなってしまったのだと思う。5失点目なんて爽快感すら覚えた位だもん。どれだけ失点しても平常心で居られるようになった。素晴らしい免疫が付いたものだ。自分がこうなのだから、他の人もそういう人が結構居るのかもしれないし、もしかしたら選手もそういう気持ちでプレーしているのかもしれない。少なくともミシャは、大量失点なんて屁の河童で、悔しいなんて毛頭思わないのだろうから。

ただ『馬の耳に念仏』なミシャにこれだけは言いたい。『仏の顔も三度まで』だと。
橋本社長の挨拶時、珍しくブーイングとともに拍手も多かったと思いきや、社長が「来季もミシャ監督と共に」と言った途端、そのブーイングが大きくなった。
もうファン・サポーターの決して少なくない人数が、ミシャに対して不信感を持っている。これまでミシャへの抗議をせず我慢していたゴール裏から、前節はミシャに対する怒号が飛び、今回はついに『運任せの弱気な監督』という大段幕まで出てしまった。
当然だろう。余りに酷い試合を繰り返し過ぎた。個人的にも、契約延長が発表された時は成績上で異論は無かったが、あの時にここ1ケ月の惨状を知っていたら、契約延長を望まなかったかもしれない。それだけ、酷い。単純に、酷い。とにかく酷いにも程がある。サッカーになっていない。
ミシャ曰く「2点取られても3点取るサッカー」が、「2点取っても3点取られるサッカー」が常識となっているのだから、ハッキリ言って勝てる訳がない。どうやって勝つかではなく、単純にこれでは絶対に勝てない。だから引いた相手からは絶対的に点が取れず、攻めて来る相手からは絶対的に失点しまくる。そして最後は1ケ月以上も勝てないままシーズンが終わった。何が悪いかも単純明快だが、それももはや語るべくもない。散々語り尽くした。

ナビスコも優勝を逃した。リーグ優勝も無くなった。挙げ句の果てにACL出場権すら逃しただけでなく、順位も6位まで大幅に陥落した。とはいえ全て順位上は悪くはない、得点力もリーグ屈指・・・なんて言っているから駄目だったのだ。甘い。そうではなくて、順位以上に、得点力以前に、やっているサッカーが酷い。負け方が酷い。単純にそれだけだった。

もう腹が立つからミシャの話や試合の話なんかやめよう。
あと橋本社長よ、野田の名前くらい覚えておけよ!大失態だぞ!
当日抽選の時にフェンスの所に居た橋本社長に「社長、今日くらい勝ちますよね?」と話しかけたら、社長が自分の手と肩をグッと掴んで「頑張りましょう!」と返して来たが、そこは「当然勝つ!」と言ってほしかったよ。この社長、いつもいつも何だかなぁ。

ザ・反省会2013 はい、今シーズンも浦和で反省会となりました。
ザ・ヤケ酒もそうだが、鍋をヤケ喰いし過ぎて腹が苦しい・・・

あー、毎年毎年の反省会、このままでは星一徹状態でテーブルをひっくり返す時も近いぞ。
これが祝賀会となる日は何時になる事やら?




って事で皆さん、とりあえず今シーズンも大変お疲れ様でした。
色々と思うところ言いたい事はあるでしょうが、一旦休憩して気持ちを落ち着けましょう。
いつものシーズン総括はまた後日。

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J1リーグ第34節 浦和2-5セ大阪
得点/24分・原口(浦)、40分・杉本(セ大)、45+1分・南野(セ大)、53分・柿谷(セ大)、72分・興梠(浦)、76分・柿谷(セ大)、86分・南野(セ大)
主審=木村博之
観衆:54,905人

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ようこそ!!
試合終了/J1リーグ第38節 浦和0-0新潟 ・・・次の試合/J1リーグ第1節 神戸-浦和(ノエビアスタジアム神戸=2月15日14:00キックオフ)


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埼玉県富士見市在住

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