一口にキャプテンと言っても、そのタイプは様々で、強烈なリーダーシップでチームをガツンと纏めるタイプも居れば、堅実的な性格で冷静沈着にチームを支えるタイプ、はたまたそのカリスマ性でチームを引っ張って行くタイプも居る。
レッズの歴代キャプテンを見ると、例えば初期のレッズを支えた福田は、チームの顔、そして強烈なカリスマ性からキャプテンに選ばれた。もちろんピッチ上では大きな声を張り上げてチームメイトに指示を出す場面も多々あったが、チームの不満を上層部に遠慮無く伝えるなど、日常においても常にクラブとチームのパイプ役としての役割を果たしていたのも福田だった。そのような強烈な個性を持つ福田を、監督であったオジェックは大変信頼していたようで、日本代表に参加中に悩みを抱えていた福田に、オジェックが「あなたは私のチームの大切なキャプテンなのだから」と激励の手紙を送ったエピソードはあまりにも有名。
歯に着せぬ性格から、少々「近寄りがたい」という面も持っていた福田だったが、逆に言えばそれ故のカリスマ性でもあり、後輩選手が福田の事を「オーラがあった」と言うのも、キャプテンとして必要な要素である。
「近寄りがたい」といえば、福田の後を継いだツッチーは、本当に「近寄りがたい」性格だったようで、若手からはとにかく「怖い」というイメージが先行していた。ただ、「怖い」というイメージはキャプテンの要素としては大事な部分で、これが失墜すると、逆にリーダーシップを取れなくなる場合がある。
ツッチーが不幸だったのは、彼がキャプテンに就任した頃は本人が徐々にレギュラー争いから後退していた時期で、J2への降格が決定した99年は、キャプテンではあるがピッチにも立てぬままだった。
このように、レギュラーではない選手がキャプテンを勤める場合もある訳で、ツッチーの場合は完全な年功序列型だった感は否めない。
J2という悲劇の舞台からキャプテンを任されたのは伸二。新人入団からわずか3年目の伸二がキャプテンを任された理由は様々だが、もちろんチームの顔として、そしてカリスマ性としての要素はもとより、若手でありながら、プレーと性格の両面において、チームメイトから完全に信頼されていた”人格者”としての立場が確立していた部分が大きい。
これは、移籍してきた井原が、移籍した伸二の後を継いでキャプテンに就任した理由も同じ事が言えるわけで、特に代表キャプテンでもあった経験豊富な井原が、移籍先のチームキャプテンを勤めるのは必然と言えた。
井原引退後、ここからレッズのキャプテン像は180度方向転換。オフトが新たなキャプテンとして選出したのは、一見頼りなさ気で目立たないウッチー。これまでチームの顔であったりカリスマ性や経験度に頼っていたレッズのキャプテンは、福田、井原引退後にベテランが激減したレッズにおいて、当時円熟味を増していた中堅選手ウッチーに託されたのである。
オフトの目は正しかった。ウッチーの堅実的な性格は、静かに、そして絶妙なバランサーとしてチームを支える役割を果たし、レッズに見事初のタイトルをもたらす。ウッチーは、レッズで初めて優勝カップを掲げた歴史的キャプテンになった。
頼りなさ気といえば・・・先頃まで5年という長期キャプテンを勤めた山田。どこからどう見てもキャプテンとしては相応しくない要素タップリ(山田ゴメン、でも事実)の山田をギドがキャプテンに選んだ理由、それは山田自身の成長へ期待するギドの思惑があったらしい。チームでは不動の存在力を維持してベテランの域に達しながら、今一つ一皮剥けられずに燻っていた当時の山田を、キャプテンに据える事によって、成長を即した節がある。ジェフでオシムが阿部をキャプテンに選出した理由に似ている。
皮肉(?)にも、ここからレッズは快進撃。山田はキャプテンとして様々な優勝タイトルを手中に収める。
で、山田は成長したのだろうか?あまり昔と変わっていない気もするのだが・・・。まあそれが山田の良い所。
このような多種多様なタイプのキャプテンが存在したレッズ。その後を継ぎ、今季いよいよレッズの新キャプテンに選出されたのは、鈴木啓太。
ついに、というか待ち侘びたというか、闘莉王、坪井、阿部など、キャプテン候補が溢れかえっている中で選出された啓太の存在の意味は大きいと思う。
啓太のキャプテン像、それはチームの顔?カリスマ?経験?人格?・・・どれも当てはまるようで当てはまらない。それは、彼がキャプテンとしてのキャプテン像を持っているからだと思う。
まだ啓太が若手時代、某テレビ番組で語っていた言葉。将来キャプテンなんて興味ありますか?という問いに、啓太は「僕はむしろやりたいですね」「自分はそういうタイプだと思う」と、堂々と語っていたのを思い出す。
つまりあの頃から、自分がキャプテンになることを自覚していた選手なのだ。
あれから月日が経ち、その間に彼は五輪代表、さらにはフル代表でもキャプテンマークを巻いて経験を培ってきた。レッズでもゲームキャプテンを勤める試合が多くなり、その機運は溢れる寸前だった。
不運にもオーバーワークが原因で不振を極めた昨季、選手生命も危惧された啓太は、今季キャプテンとして復活を目指す。彼の本領が戻って来た時、レッズは真の強さを取り戻せると思う。
もう遠慮はいらない。レッズはこれから啓太の真のキャプテンシーによって引っ張られて行く。
ゲームキャプテンではない、啓太がチームキャプテンとして優勝カップを掲げる姿を見たい。これまで様々な苦難を乗り越えてきた啓太なら、それが出来る選手であると信じている。
おはようございます。
選挙やったらしいですね。選挙で選出ってことは、民主的に合理的に、率直に言えばチームメイトから「真に認められた」キャプテンってことになりますね。理想の形かもしれません。これは啓太にとってもチームにとっても大変意義深いことですね。
啓太がキャプテンで副キャプテンが阿部でということでアテネ世代が台頭になってきましたね~。
啓太はアテネ五輪で落選を経験し、阿部は世界との差を痛感してますね。そんな二人がチームの先頭に立つ姿に個人としてすごく楽しみです!同じ方向性を持ったレッズはどんな内容が悪い試合でも勝ち抜ける力があると思います。そんな勝負強く、今以上魅力あるチームになれることを信じています!頑張れ新キャプテン!
こんばんはです。
啓太と阿部は、元々は五輪世代からポジションを争ったライバルですからねぇ。その2人が同じチームに、そして主将と福主将という立場になったのですから、レッズもすごい時代になりました。
この年代の選手が安定してチームを引っ張れれば、チームにも良いバランスが生まれると思います。期待したいですね。
さて、個人的には阿部が希望でしたが…。啓太は順当な人選だと思います。
啓太のチーム内、特に選手からの信頼が厚いってことが証明されたと思いますね。
5人のチーム代表がどう機能していくのか。注目したいです。
一番は、この5人に入らなかった闘莉王をどうやってコントロールしていくか。監督・コーチ・チーム代表5人(勿論主将の役割は大きいはず)の連携にも注目したいところではあります。。。
強烈な存在感と育った環境からか、物怖じしない性格をいろんなところで出す「闘」かなと思ってました。
ただ、興奮するとそれどころじゃなくなりそうで^^;
まぁ妥当な選出かと思いますが、
個人的には「正」「副」が逆がいいんじゃないかと思いました。
どうしても去年の悪いイメージがいまだ残ってるので
そういう意味でも今年はガツンと頑張って欲しいものです(^^)v
調子さえ戻せば、彼ほど適任な選手は居ないでしょう。
去年調子を落とした彼に酷い言葉を浴びせた「偽サポ連中」に、
今年はCAPとして目にモノ見せてやって欲しいモノです。
達也のケガは大丈夫??
背番号が同じよしみで
啓太を応援しています。
(私はソフトボールですが)
一昨日のスパサカで
浦和の練習風景が
映ってたの見ました。
またタカが昔みたいに
化けて欲しいですね。
啓太のレッズは
期待が持てますね!
今年こそリベンジを
果たしてくれるでしょう。
こんばんはです。
ACLではゲームキャプテンでしたが、今度はチームキャプテンとして、啓太に優勝を味わってほしいですね。
一方の山田は今季、年齢的にも勝負の年になりますね。
東浦和レッズさん
こんばんはです。
去年の啓太は、これまで頑張りすぎて溜まった疲労やストレスが一気に噴出した形でダウンしてしまいましたから、復帰後も痩せこけてしまっていて見ていてかわいそうでしたよね。
今年はそれも治って、監督も変わり心機一転でキャプテンとして臨めます。必ず復活してくれるでしょう。
motomotoさん
こんばんはです。
ピッチ上でのチームの貢献度からすると阿部でも遜色無いですし、どちらが選ばれても不思議ではなかったですよね。ただやはり生え抜きという点や、これまでを見ても更にキャプテンシーを取れる性格からすると、啓太の方が適任だとみんなに判断されたのでしょうね。
実際、闘莉王がなってしまったらどうしようかと思ってましたので、啓太になってホッとしています(笑)
謙さん
こんばんはです。
実は闘莉王は、一見キャプテンも出来るかなと思わせながら、いざとなると勢いはあるけど周りをさておいて先ずは「我が我が」タイプなので、リーダー的な役割は不向きだと思っていたので、そういう役目にならなくて良かったと思います。去年ゲルトが彼にキャプテンマークも巻かせた時も「ちょっと違うのでは?」と思っていたんです。
闘莉王の場合は、先頭に立たせる場合には、斬り込み隊長的な存在で良いと思います(笑)
こんばんはです。
かつて啓太は、彼が居ると居ないではレッズの勝敗の行方を大きく左右する選手とまで言われた選手ですから、今年はキャプテンとして復活してくれるでしよう。去年の信じられないような不調を払い取って、あの頃のようなダイナモに復活した啓太を早く観たいですね。
虹のトムBOYさん
こんばんはです。
なるほど、山田部長ですか、そう言われると、何となくそんな感じもしてきましたね。部室の奥で煙草吸ってそうですけど(笑)。レッズって個性の強い選手が揃ってますから、色々な役に選手を置き換えてみると面白いですね。
と、それより達也怪我したのですか??高橋が足を痛めたってのは聞きましたが・・・
ぎっしーさん
こんばんはです。
今年のレッズは、中盤の底で13番が復活するかどうかにかかって来る部分は大きいですね。彼がキャプテンになった事は大きいと思います。
復活といえば、その高原にも同じ事が言えますね。ただ練習試合で点を決めていない部分が気懸かりですが・・・
啓太のふがいない一年はマイナスだけではないと思います。つらい時間をじっと耐えた力は、他の選手を救う瞬間もあるのではないでしょうか。
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